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猛暑の中でコレラ、学校では集団食中毒


  • 猛暑の中でコレラ、学校では集団食中毒
  • < 年度別国内コレラ患者数 >

代表的な経口感染性伝染病であるコレラが、国内で15年ぶりに発生した。また、始業と同時に学校では給食による集団食中毒が発生した。何週間めで続く猛暑と高い湿度のために、コレラ菌と食中毒菌が活発に活動する条件が整ったうえ、食材の管理を不十分にしたからだ。

疾病管理本部は23日、光州広域市に居住する59歳の男性Aさんからコレラが確定されたと明らかにした。国内でコレラが発生したのは2001年以来で初めてだ。

コレラは主に汚染された水や魚介類などの食品を介し、「コレラ菌(Vibrio cholerae)」が人の腸の中に入って感染する伝染病だ。まれには患者の糞便や嘔吐物などとの直接接触によって感染することもある。

チョン・ギソク疾病管理本部長はこの日のブリーフィングを通じて、「日がとても暑く、コレラ菌が蔓延しやすい環境が形成されたためと推定される」とし、「集団感染の可能性も排除していない」と説明した。疾病管理本部はAさんの最近の行動を追いかけて、発症の原因を調査している。疾病管理本部のチョ・ウニ課長は「Aさんの家族が最近、南海地域を旅行して食堂などさまざまな場所で魚介類を摂取したことが分かった」とし、「彼らが訪れた食堂を中心に疫学調査を行う計画だ」と語った。

猛暑の中で新学期が始まり、学校給食を通じた大規模な食中毒も発生している。食品医薬品安全処によると22日、ソウル市恩平区の中・高校5ヶ所で学生と教職員約500人が集団食中毒症状を見せた。また、釜山所在の2つの学校の60人、慶尚北道奉花(ポンファ)郡の1つの学校の109人の中・高校生らも下痢や腹痛の症状を訴えていると、同じ日に防疫当局に報告された。食品医薬品安全処と教育庁は、食中毒事故の発生した学校給食所の調理器具や食材を回収して調べている。

忘れられていた伝染病であるコレラが15年ぶりに発症したり、食材の管理に失敗して集団食中毒が発生したのは高温多湿の天候が続いているからだ。実際に、伝染病と食中毒は温度・湿度との相関関係が高い。

韓国保健社会研究院が温度変化による伝染病発生の可能性を調査した結果、国内の温度が「摂氏1度」上昇する場合、つつがむしやマラリア、細菌性赤痢、レプトスピラ症や腸炎ビブリオなど、5つの感染症の平均発生率が4.27%増加すると調査された。調査期間にコレラは発病せず、調査対象に含まれなかった。

保健社会研究院の関係者は、「気温と湿度が上昇すると病原体の孵化率と分布が高まって、伝染病の媒介の役割を果たす各種昆虫の個体数が増える」とし、「35度以上の猛暑が続いて湿度までが高い今年の夏は、このようなすべての条件を備えている」と語った。

コレラや食中毒は、すべて汚染された食品や水が最大の原因だ。したがって生で食べることを避け、食べ物は十分に沸騰させてから食べなければならない。

セブランス病院のチェ・ジュニョン感染内科教授は、「コレラ菌や食中毒菌は沸騰した湯で死ぬので、食べ物を調理する際に十分に加熱することが予防に役立つ」とし、「コレラが流行していない国内では、手洗いなどの個人衛生を守り、トイレなどの公衆衛生管理に気を使わなければならない」と語った。

特に夏場は冷蔵庫の過信は禁物だ。翰林大学東灘聖心病院感染内科のウ・フンジョン教授は、「一般的に、冷蔵保管した食品は安全に食べられると思うだろうが、もし食材が調理したり保管している間にすでに汚染されたなら、冷蔵庫に入れておいても細菌はそのまま生きて増殖する」と説明した。ウ教授は「食品を保管するときは材料をそれぞれ包装し、材料が汚染されたと判断した場合は捨てることが望ましい」と付け加えた。特に学校のような集団給食施設では、食材を大量購入して何日も保存することを自制して、その日に使う分の材料だけを購入することが望ましいと専門家らは指摘する。
  • 毎日経済_キム・ギチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-08-24 07:40:20




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