韓、一日で16人が死亡…インフルエンザワクチン専門家らの意見


  • インフルエンザワクチン接種後の死亡者


インフルエンザワクチンを接種した後、一日のあいだに16人が一度に死亡し、「インフルエンザワクチン事態」が深刻な局面にさしかかっている。一日に1~2人の死亡者が発生した時はインフルエンザワクチンとは関係のない基礎疾患の方に力点が置かれたが、日が進むにつれ死亡者数が急激に増え、インフルエンザワクチンに対する徹底した調査と接種の暫定中断の必要性を叫ぶ声が大きくなっている。これと関連して22日に大韓医師協会は、「不安感が高いだけに、ワクチン接種を一週間ほど暫定留保するべき」だと主張した。

大韓医師協会のチェ・デジプ会長は、ソウル市龍山区の大韓医師協会会館で記者会見を開き、「予防接種後の死亡報告について因果関係は明確に明らかにされなかった」としながらも、「すべての国家予防接種と一般予防接種を23日から29日までの一週間のあいだ留保することを勧告する」と述べた。相当数の医療専門家らも死亡原因が明らかになるまで接種を暫定的に中断したり、接種方式を変えなければならないという立場だ。死亡原因と対策のあいだの相関関係を明確に明らかにするために、解剖の結果が出るまでだけでも接種を中止する必要があるという意見だ。

■ 4価ワクチンの無料接種は今年が初めて

疾病管理本部長を務めたチョン・ギソク翰林聖心病院呼吸器内科教授は、ワクチン接種を3~4日ほどでも中断し、原因を分析した後に再開しようと提案した。チョン教授は「国民の警戒心が高まり、申告が増えてきたことを勘案しても、釈然としない部分がある」とし、「とつぜん集団的に死亡者が増えただけに、国公立病院や民間病院などとともに迅速に解剖を実施し、原因を把握する必要がある」と強調した。

チョン教授は、「すべてのワクチンはアナフィラキシー(インフルエンザワクチンの副作用の一つであるアレルギーショック)の可能性を排除できない」とし、「4価の無料接種は今年初めてなので、その前とは異なる部分もあるだろう」と診断した。昨年までは無料接種ワクチンは3価インフルエンザワクチンだったが、今年から有料と同様の4価ワクチンに変わった。

一度にあつめて接種をする方法を変える必要があるという指摘も出た。キム・ウジュ高麗大学九老病院感染内科教授は、「高危険群は接種を継続するが、今のような方式は困難だ」とし、「国家の予防接種事業は過度に短い時間内に集中して実施されるが、この方法を変えなければならない」と注文した。キム教授は今回の状況は2009年10月の新型インフルエンザの流行時に、インフルエンザワクチンの接種後の死亡事例(8件)が多かったことと似ていると見た。

キム教授は「ワクチンそのものの問題というよりは、ワクチンに対する不安感、ワクチン不足のため焦燥感、長期間待機などが合わさって基礎疾患を悪化させることがでありうる」とし、「接種初期に300万人ほどの高齢層が集中したことから、新型インフルエンザ当時の現象が再現されたもの」と分析した。短期間に接種が集中し、室温露出事故などでワクチンに対する警戒心が高まった状況では、自然死や病死の原因をワクチン接種と誤認することがありうるということだ。これとともに、キム教授は「病院・医院で接種を待つことじたいが高齢者にはかなりストレス」だとし、「事前予約をして快適に接種を受けることができる雰囲気に置き換える必要がある」と述べた。

■ 接種は継続するべき

一方、副作用よりもワクチン接種を中止したときのリスクがさらに大きいことから、接種を中止してはいけないという意見も出た。

オム・ジュンシク嘉泉大キル病院感染内科教授は、「ワクチンと死亡事故に疫学的な関連性のある可能性はかなり低い」とし、「接種を中止するとインフルエンザによる死者が数千人ずつ出てきて、コロナ19と重なって医療現場が麻痺する恐れがある」と憂慮した。イ・ジェガプ翰林大学江南聖心病院感染内科教授も「ワクチンに対する警戒心が高まった状況だと、一般的な死亡にワクチンが関連していると考えて申告するケースが増えてきたと思われる」とし、「実際に関連性あるためには、同じ製薬会社で製造されたワクチンのみに問題が生じたとなるべきだが、最近の事例ではこのような一貫性が見られない」と解釈した。

キ・モラン国立がんセンター大学院予防医学教授も「ワクチン接種や流通に問題がある場合、同じロット番号を接種した人や病院で接種した人々すべてに問題が発生するだろうが、現在の死者は全国各地でワクチン製造番号もそれぞれ異なっている」とし、「現在としてはオビイラク(烏飛梨落/偶然が重なって疑われる)的な状況に思え、接種後に死亡したわけで、接種したから死亡したとすることはできない」と診断した。
  • 毎日経済_チョン・ジソン記者/チョン・スルギ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-10-22 17:54:31