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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    韓国にも請負殺人業者がいますか。(1)
  • A.
    ヒットマン(殺し屋)が韓国にもいるかという質問でしょうか。そうですね。分かりません。道端に「請負殺人」という看板をつけて営業しているところはありませんが、ちょっと正気ではない人たちが「請負殺人」というサイトを運営して摘発されたことがあるので、ないとも言えませんね。

    本当にそんなサイトがあったのか、疑ってらっしゃいますか。不思議なことに、1度や2度でもなく「請負殺人」というサイトを運営していた人が何度も検挙されました。ほとんどはお金だけを受け取って実際には何もしない、殺し屋というよりは詐欺師に近いものなのですが、ごくたまに実際に殺人まで行うこともあります。

    去る2005年に起きた事件です。当時33歳だったヒョン氏(仮名)はインターネットに「キラーを探していますか」というブログとサイト5個を運営していました。サイトに加入した会員には別途メールで請負殺人に関する案内を送ったりもしました。彼にお金を送って依頼した人が34人にもなりました。

    実際に事件を起こしたりもしました。その年の6月、京畿道城南のある公営駐車場で出勤中の20代の女性を20回もナイフで刺し、殺しました。犯行後には強盗に偽装するために財布も盗みました。犯行を依頼した人は30歳の女性キム氏でした。彼女は自分と結婚を約束していた男性が裏切ってその女性と結婚したことから、恨みを持ち、請負殺人業者を探したことが分かりました。

    警察がヒョン氏を逮捕したとき、彼の他人名義の通帳には34人から受け取った6200万ウォンが入っていたのですが、追加で殺人を犯していないのか捜査するために、警察が忙しくなったそうです。

    インターネットに「請負殺人」のサイトを作ったのはヒョン氏が初めてではありません。1年前にも「請負殺人」のインターネット掲示板を作って警察に捕まった事例がありました。江原道で起こった事件なのですが、依頼主は京畿道に住む20代の女性でした。彼女は「請負殺人」の掲示板を見つけて、同居していた男性の娘を殺してほしいと依頼しました。実際に殺人までは行われませんでしたが、殺人陰謀の疑いで裁判にかけられました。

    その後にも、「請負殺人」サイトを運営して警察に検挙された事例がいくつかあります。2009年には財産争いをしていた20代の男性から両親と兄を殺す代価として2億ウォンを受け取ることにして事前に摘発された事件もありました。

    残念な現実は、韓国でも請負殺人が増えているという点です。高額でもありません。1000万ウォンを渡せば殺人を助けるという人を探すことは難しくないという言葉が聞こえるほどです。

    請負殺人の理由は様々です。お金や痴情のもつれからくる恨み、復讐など。一般的な殺人事件と異なる点は、偶発的な殺人はないという点です。何カ月か病院にお世話になる程度に殴ってくれとお願いしただけなのに、殺してしまったと主張する依頼人がまったくいないわけではありませんが、請負暴力と殺人は謝礼に大きな差があり、ばれた場合には刑量の違いも大きいため、請負暴力を依頼された人が殺人までする場合はほとんどないというのが警察関係者の言葉です。

    殺し屋に殺人を依頼する根本的な理由は捕まりたくないからです。自分は緻密にアリバイを作っておけばいくら警察が疑ったとしても、どうしようもないだろうという理由から請け負ってくれる人を探すのです。

    • < 殺人の依頼を受けてソウルにきた中国朝鮮族の人生を描いた『黄海』の一場面 >

    サイバーの世界が開かれながら、依頼する人を簡単に探すことができるのが問題です。サイトに「殺してしまいたいです」「復讐したい」「汚い仕事も引き受けてくれる方を探しています」といった文章が投稿されれば、雑用をこなしてくれる業者から「時間が有り余っている人です」などのコメントが返されます。その後、どのように進むのかは具体的に説明しないこととします。

    さらに、最近には中国の朝鮮族や東南アジア、ロシア、アフリカから来た外国人をヒットマンとして雇用する事例が増え、事件の全貌を明らかにすることも簡単ではなくなりました。去る2012年に実際にLAを本拠地にして活動する中国の暴力団の一員がヒットマンとして活動した請負殺人事件の全貌が明らかになったりもしました。

    事件を依頼した50代の男性A氏は京畿道で大型運送会社2社を運営する300億ウォン台のお金持ちでした。家庭の不和が続き、夫人が別れようと離婚合意金として50億ウォンを要求したところ、暴力団に請負殺人を依頼したのです。暴力団は3万ドルを受け取ることにして、下手人2人を韓国に送りました。

    被害者を殺害した現場で殺人犯が捕まったことから夫が殺人を依頼していたという事実が明らかになりました。警察は米国から渡ってきて、お金を渡したり犯行現場を事前に確認するなど、殺人犯を助けていたA氏の弟と運送会社の労働組合委員長も一緒に検挙しました。インターポールと共助して米国LAで中国暴力組織のボスもつかまえました。

    暴力団や雑用センターの従業員に殺人を依頼するケースが少なからずあるのですが、リスクを同時に背負うことになります。弱点を握られたため、脅迫されてお金を追加で要求される事例が少なくないからです。そのため、韓国では請負殺人が知人や知人を通じて解決師を雇用するのが一般的な形態です。

    お金さえあればなんでもできる世界、イエス、アッラー、仏の上に物神が鎮座しながら、人の命は安値に転落してしまいました。