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昼にはパン屋、花屋…夜にはワインバー等に変身する「2つの顔」ショップが際立つ

「店舗シェア」ブーム、同時に複数業種が店舗共有 

  • 昼にはパン屋、花屋…夜にはワインバー等に変身する「2つの顔」ショップが際立つ
  • < コーヒーショップと雑貨店がともに入っているソウル鍾路区通仁洞の『Queen Sheba』内部。[キム・ジェフン記者] >

9日昼、ソウル鍾路区通仁洞の『La BAR』にはエスプレッソとルンゴなど香ばしいコーヒーの香りが満ちていた。時計の針が夕方6時を指すと手作りビールとウィスキー、ワインを売るパブに変身した。

昨年コーヒーショップの土地を物色していた店主と近隣のレストランを運営中の店主が知人の紹介で出会い60㎡(17~18坪)サイズの店を共同で出したもの。賃借料と電気、水道料金など管理費は営業時間によって二人で分ける。コーヒーショップを運営するイム・ボンスLa BAR共同代表は「孝子洞西村には2~3年前にしてもコーヒーショップが十数件だったが、今では60数件に達する程に競争が熾烈になり、店舗の差別化が必要」だとし、「賃貸料を事実上折半しているのに加えて、インテリアなどのコスト削減効果も大きい」と話した。

昼にはコーヒーショップやデザートショップ、夜にはワインバーのようにひとつの店舗で時差を置いて二つの業種で運営したり、ひとつの店舗をいくつかに分けて使う『2つの顔』の店が増えている。ソウル江南新沙洞カロスキル、龍山区梨泰院洞キョンリダンギル、麻浦区上水、西橋、合井洞カフェ通り、鍾路区通仁・孝子洞西村などまさに『ホット商圏』が大企業ブランドと大型フランチャイズ店舗で満たされながら家賃が値が上がるや、個人が運営する小規模な店舗が自己救済策として『店舗シェアリング』に出たものだ。

西橋洞オンドクギルの入り口に位置する『青い鳥』は昼にはよく見るパン屋だが夜7時からは室内照明が仄かなものに変わり、深夜2時までワインバーとして運営される。この店のまた違う名前は『パン屋が行うバー』だ。66㎡(20坪)余りのこじんまりとした店舗であるが、企業のようにチーム制を導入して昼には『製パンチーム』が仕事をし、夜には『ワインバーチーム』が商売をする。

小林達・青い鳥代表は「遅い夜にも開店している異色パン屋として口コミが広がりながら、お得意様が2倍以上増えた」と話した。近隣のナラ不動産のパク・ウンギョン室長は「海外で経験を積んだ30代前中盤の創業家たちが登場しながら一味違うコンセプトを打ち出す店舗が増えている」とし、「ひとつの業種でだけ運営する店舗よりも売上高が高いほうであるため、賃貸料が滞る心配がないため建物主も歓迎している」と話した。

ひとつの売り場を2~3つの店が共有する『ショップインショップ』も人気だ。最近、主要商圏に雨後の筍のように生じたコーヒーショップが同じ変身を試みる事例が多い。コーヒーショップ売り場の1つの階や片面を本屋、花屋、レコードショップ、アクセサリーなど雑貨店などに渡してやるものだ。賃借料は、リース面積に応じて均等に分割したり、販売収入の一部として充当する場合もあり、最初に入ってきた店主が後で入ってきた店主に再びチョンセを与える「全チョンセ」を選択することもある。

『2つの顔』店舗は実用性を重視するアメリカや日本では普遍化された。最近国内で増えている最も大きな理由は高い賃貸料のためだ。FRインベストメントによると上水、合井洞一帯は昨年末1階基準33㎡の賃貸料は213万~273万ウォンで1~2年で1.5~2倍ほど跳ね上がった。西村一帯は1階33㎡基準の賃貸料が200万~250万ウォンで最近5年間継続して上昇しているというのが近隣の仲介業者の説明だ。

専門家は、高空行進する家賃や景気低迷による売上高の減少、業種間での激しい競争などを克服するために店主が一つになって、コストを削減しながら、差別されたサービスを加味して収入を収めるマルチ型店舗がさらに活性化すると話す。ますます細分化されている消費者の好みを反映するならば単一の業種よりもマルチ型店舗が有利だ。

カギは業種間の相性だ。手足がしっかり合えば、個性的な店舗になってからの顧客の足を捕らえることができる。しかし、一業種が低迷した場合、他の業種にまで悪影響を与えること可能性があり、営業時間が長くなるほど人件費が高くなる。

国民銀行イム・チェウ不動産専門委員は「建物主は賃借人が二人以上の場合、共同で賃貸契約を結べば、紛争を減らすことができる」とし「全チョンセの場合、賃借人の権利を認められるためにはリース契約期間を確保することができように、事前に建物主の同意を得て入居条件を詳細に明示した契約書を必ず作成しなければならない」と助言した。
  • 毎日経済_イム・ヨンシン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-10 04:01:03




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