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セルトリオンの「レムシマ」 をFDAが承認…米国市場進出


セルトリオン(Celltrion)が開発した国内初の抗体バイオシミラーのレムシマ(成分名:インフリキシマブ)が、世界最大規模の米国市場に進出する。

セルトリオンは6日、レムシマ(Remsima)が米国食品医薬品局(FDA)の販売承認を取得したと明らかにした。 FDAはレムシマがリウマチ関節炎、強直性脊椎炎、成人潰瘍性大腸炎、小児と成人クローン病、乾癬、乾せん性関節炎などに効能・効果(適応症)があると承認された。オリジナル医薬品であるジョンソン・アンド・ジョンソンのレミケード(Remicade)の効能・効果と同様だ。

セルトリオンはレムシマが米国市場で年間最大2兆ウォンの売上高を出すと期待している。レミケードの米国売上高は45億ドル(約5兆2000億ウォン)だ。上位概念である「TNF-アルファ抑制剤」に視野を広げれば、関連医薬品の米国市場規模は約172億ドル(約20兆ウォン)に達する。レムシマがこの市場の10%を蚕食した時、2兆ウォンの売り上げが可能だというのがセルトリオンの説明だ。

米国は保険会社が製薬会社と薬代を交渉して薬を選択・供給する。したがって、特許が満了したオリジナルの医薬品は、市場シェアが急激に落ちるとセルトリオンは説明した。セルトリオンは、米国はジェネリック(後発医療薬)の処方率も88%と高い水準だと付け加えた。

米国は自国の医薬産業を保護するという名目でバイオシミラー市場導入に多少消極的だった。2000年代半ばから、医療財政負担を減らそうとバイオシミラーを積極的に導入し、標準治療法として推奨した欧州とは違う雰囲気だ。しかし、人口の高齢化などで医療財政負担が深刻化するとバイオシミラー市場を開き始めた。

昨年3月には好中球減少症(neutropenia)治療剤のバイオシミラーのザルシオ(Zarxio / Sandoz社)を最初に許可し、今年はFDA史上2番目で抗体バイオシミラーとしては初めてのレムシマの販売を承認した。

バイオシミラーは、バイオ医薬品の後発医薬品だ。オリジナルバイオ医薬品と同じ効果を出しながら価格は安い。バイオ医薬品は、化学合成薬よりも副作用が少なく効果が優れている。また、開発が難しいだけに後発医薬品を作成するためにも、高いレベルの技術力が必要だ。特に抗体バイオシミラーは分子量が大きく構造が複雑で、バイオシミラー開発などが既存の「第1世代バイオ医薬品」の後発医薬品を作るよりもはるかに難しい。

セルトリオンは2012年、食品医薬品安全処から世界で初めて抗体バイオシミラーのレムシマの品目許可を受け、2013年には欧州医薬品庁(EMA)からも販売許可を受けた。セルトリオンは2014年8月、FDAに品目許可を申請した。今年2月にはFDA諮問委員会がセルトリオンの承認をFDAに勧告した。レムシマの米国内マーケティング・販売はファイザー(Pfizer)が務める。米国内商品名は「インフルレックトラ」(Inflectra)だ。早ければ今年第3四半期から実際に販売を開始する予定だ。
  • 毎日経済デジタルニュース局 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-04-06 09:14:28




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