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チェ・テウォンSK会長「根本的革新、言葉で終わってはダメ…必ず最後まで」


  • チェ・テウォンSK会長「根本的革新、言葉で終わってはダメ…必ず最後まで」
崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長が14日、京畿道利川のSKMS研究所で開かれた「2016年CEOセミナー」で発表している。チェ会長はこの日の講演で、「覇気」をSKグループ組織員の核心資質として規定した。 [写真提供=SKグループ]

「根本的革新(Deep Change)は言葉で終わってはならない。必ず実行しなければならない」。

崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長とグループ社長団は14日、京畿道利川のSKMS研究所で開かれた「CEOセミナー」で、「革新の実践」を今後の経営のキーワードとして提示した。今までの技術革新は、実際の行動に移されるよりもスローガンに終わるケースが多かったという痛烈な反省による目標だ。

この場でチェ会長は、特に最高経営責任者として直接実行に乗り出すことを注文した。チェ会長は「担当の役職員だけでなく、最高経営責任者(CEO)やCEO候補群が直接グローバルな現場に出なければならない」とし、「成果が出るまで帰ってこないという覚悟でいてほしい」と語った。続いてチェ会長は、根本的革新の実行を強調して、「粘り強さ」や「情熱」と「自己犠牲」などの表現を使いながら、やりすぎと思えるほどに実行を強調した。

また「リーダーは自分を客観的に見ることができる自己超越性がなければならない」とし、自らに厳しくなければならないと強調した。報告のための「グローバル1位の早期達成」など、現実性の落ちる革新を目標にしてはならないということだ。 SKグループの関係者は「報告のための報告など、叱責の意味もこめられている」と評価した。

実現可能な技術革新にこだわることは、「変化のない企業は突然死しうる」というチェ会長の危機感が反映されたものだ。

6月末に開かれた拡大経営会議でも、チェ会長は「サドンデス(突然死/sudden death)の時代に、これまでのSKの枠組みを壊すことができなければ未来はない」と大々的な変化を注文した。当時、自分の枠を破るかのようにシャツにワイヤレスマイクを身に着けたTEDスタイルで講演に乗り出したチェ会長は、事業構造・働き方・資産効率化の3つの側面から根本的な技術革新の方法を悩んだ結果を今回のセミナーで発表して欲しいと要請した。

年1回ずつ行われるCEOセミナーは、SKグループの最高経営陣が集まって経営戦略などをめぐって討論を行う場だ。今年は「持続可能な幸福のための変化と挑戦」をテーマに、57時間に及ぶ討論が行われた。 SKグループの関係者は、「今年のCEOセミナーでは昼食を30分ですませなければならないほど、激しい雰囲気の中で進められた」と耳打ちした。またチェ会長の特別注文のせいで、各グループ会社のCEOは役職員の前でリハーサルまで行うなど、かなりの負担を訴えるほどだった。

「業を先導したり、領域を変えるビジネスモデル」を用意するための具体的な方策としては、買収・合併を通じた成長動力の確保、海外事業の強化、モノのインターネット(IoT)と人工知能(AI )などの4次産業革命の新技術の確保をあげた。この過程で、SKイノベーションのような形で中間持株会社の導入を検討しようという式の、支配構造の改編案も提示されたと伝えられた。

資産の効率化と関連して、関連各社は各社の資産を共同で活用する「リソースプーリング(Resource Pooling)」を行うことに意見を集めた。またスペックス追求協議会は、グループレベルで一緒に考える集団知性を発揮し、「より良い解決策(Better Solution)」を模索する機能を強化することにした。

仕事をする方法と関連しては、この3ヶ月間に各系列会社が出したさまざまな方法を自律的に導入することにした。一例として、SKイノベーションは対面決裁をなくし、電子メールを通じて報告し承認するシステムを導入した。また夏場には半袖の着用などの、服装の自律化なども実施している。 SK株式会社C&Cは成果による補償を強化するために、職級別成果給の上限をなくした。成果を出した部下が上司よりも多くのボーナスを得ることができる方案を整えたわけだ。

SKテレコムとSKネットワークスは、既存の5つのステップを2段階(チーム長とマネージャー)に簡素化する。またSKテレコムは、フレキシブル勤務制を拡大適用する予定だ。チェ会長は続けて、「ビジネスモデルの革新と資産効率化、仕事のやり方の変化は個別に進められるものではない」とし、「CEOがこの3つの要素を一つの方向に一致させて、率先して強く引っ張ってほしい」と念を押した。

財界ではSKグループの革新はさらに早くなると見ている。

まず今年の年末人事で大々的な経営陣の変更があるだろうという観測が支配的だ。一部ではふつう12月中旬に行われる年末人事の時点を早めるという観測も出ている。昨年8月、経営に復帰したチェ会長は、昨年末の人事では変化より安定を選んだ。しかし今年は持株会社であるSK株式会社の取締役に復帰し、責任経営に乗り出した状態だ。各系列会社の現状把握と未来戦略の考察も終わった。それだけに一日も早く新しい陣容を整えて、経営環境の変化に対応するだろうという評価だ。

SKグループは1995年からCEOセミナーを定例化して開催してきた。今年のCEOセミナーにはチェ・テウォン会長をはじめ、崔昌源(チェ・チャンウォン)SKC会長、金昌根(キム・チャングン)スペックス追求協議会議長、鄭鉄吉(チョン・チョルギル)SKイノベーション副会長などの主要グループ会社のCEOらと、スペックス追求協議会委員長など40人あまりが参加した。最近に仮釈放された崔再源(チェ・ジェウォン)副会長は一部の日程に参加した。
  • 毎日経済_チョン・ウク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-10-14 17:18:50




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