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カカオバンク、2日間で新規口座47万件…市中銀行1年分の3倍


国内第2号インターネット専門銀行(ネットバンク)の「カカオバンク」は営業開始2日めで顧客50万人を誘致するなど、人気突風を続けている。

初期人気の秘訣として、公認認証書なしで手軽に利用できる利便性と低料金、市中銀行よりも有利な金利などがあげられる。特にカカオトークになじんだ若い層が大挙して口座を開設していることがわかった。

28日、カカオバンクは午前8時現在の時点で新規口座47万件、アプリのダウンロード数88万6000件を達成したと発表した。預・貯金は1350億ウォンで融資額は920億ウォンとそれぞれ集計された。

新規口座の開設速度は4月に発足した国内第1号インターネット専門銀行「ケイバンク」だけでなく、市中銀行も大きく上回っている。ケイバンクは新規口座30万を達成するまでに約2ヶ月かかったが、カカオバンクは発足直後の30時間で達成したわけだ。

発足100日めを超えたケイバンクの現在の加入者数は約40万人レベルだが、発足2日めのカカオバンクはすでにこの数を超えることになった。

16の市中銀行の場合、昨年1年間の非対面口座の開設件数は約15万5000件と集計された。市中銀行が1年のあいだに非対面で募集した顧客数の約3倍の規模を、カカオバンクは発足直後からわずか30時間で達成したわけだ。

金融業界ではカカオバンクの人気はしばらく続くと予想している。

カカオバンクはまず加入手続きを大幅に簡素化し、既存の銀行と差別化した。市中銀行の非対面チャネルの新規口座開設にかかる時間は約10~15分だが、カカオバンクはわずか7分で完了する。またカカオトークのアドレスブックと連動して、カカオトークでメッセージを送るように10秒以内に送金することができるし、預・貯金の加入やローンの申込なども5分をこえない。

実店舗を運用していないだけに、各種の手数料も安い。カカオバンクの海外送金手数料は市中銀行の10分の1の水準だ。既存の銀行では5000ドルを海外に送るときに5万~6万ウォンがかかるが、カカオバンクでは5000ウォンだけ支払えば良い。

今年末までにコンビニ「CU」の現金自動預け払い機(ATM)などで、出金も無料で行うことができる。市中銀行とは異なり複雑な登録手続きを経ることなく、携帯電話ですばやく金を借りることができることも長所だ。

また貸出金利は、クレジットローンは最低年2.86%で都市銀行の平均金利(3.5~6.5%)よりも低く、融資限度は銀行業界の最高レベル(1億5000万ウォン)に達する。預・貯金の場合は別途の優遇金利が適用されなくても、最高金利は年2.0%に達する。

国民メッセンジャーと呼ばれる「カカオトーク(カトク)」を最大限に活用したマーケティングも序盤の人気突風に一役買っている。

カカオバンクは口座開設時にカカオトーク絵文字を支給している。銀行カードにはライアンなど、カカオフレンズの人気キャラクターが刻まれている。預金や貸出金利などはケイバンクや既存の銀行と大きな違いがないにもかかわらず、カカオバンクが若い層を中心に絶大な人気を集めている主要因だという評価だ。

とは言え、序盤の突風を継続させるためには解決すべき課題も多い。不安定なサーバーに対する利用者の不満が殺到している。実際に営業開始2日めの28日、ローンの申込はサーバーの問題のために事実上は中断された状態だ。カカオバンクが誇るモバイルクレジットローンも、実際には受けにくい。カカオバンクの「ピサングム(非常金)ローン」「マイナス通帳ローン」「クレジットローン」などを利用するためには、まず本人の限度を確認しなければならないが、「限度照会」をクリックすると「現在、信用情報評価機関の応答遅れでサービスの利用は難しい」という回答だけが出てくる。トラフィックが集中して、カカオバンクの開始画面からそもそもつながらないケースも頻繁に発生している。

カカオトークを活用した非対面相談も正常に行われていない。実際の支店店舗がないだけに電話やメッセンジャーで相談が押し寄せる場合には、利用者の立場からは長く待たされることになる。カカオバンクでマイナス通帳を作ろうとした会社員のチョンさん(仮名、29才)は、「何度やってもだめだったので、ハラが立ってアプリを削除してしまった」と語った。

未成年者に対しては依然として不便な登録方法も、長期的に改善するべき問題として指摘されている。カカオバンクは住民登録証などの身分証明書と、他銀行の口座振替を通じて本人認証を行う。

住民登録証の発行を受けていない未成年者、または他銀行に口座がない人は加入すらできない。国会で「銀山分離」の改正論議が空転して、ケイバンクのように急増するローンの申込に耐えられない状況に直面しうるという懸念も出ている。ケイバンクは資本金が不足している状況で、「会社員K信用貸付」の融資額が急増したことから販売を中止している。

これと関連し、カカオバンクのイ・ヨンウ共同代表は「銀山分離法の改正を望んでいるが、修正されない場合でも問題はない」とし、「顧客が急激に増える場合は、必要に応じていつでも増資する準備はできている」と語った。
  • チョン・ジソン記者/ノ・スンファン記者
  • 入力 2017-07-28 17:34:34




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