トップ > コリアナウ > 社会 > 韓流スターと仮想対話ができる「MyDOL」を作ったソウル大宗教学科学生
最近、ソウル大学の内部構成員の間では「野性的衝動」が消えたという自嘲混じりの話が頻繁に出てくる。ソウル大をめぐって「高試士官学校」と称することがそのような例だ。ソウル大在校生と卒業生のうち、相当数が安定した職場に就職することができる「公試」や「高試」にオールインしている風土をあてつけた言葉だ。
自らすすんで版を組む「創業」はクレイジーだとされ、他人が組んだ版で「安楽」だけを追いかけるようになったわけだ。こういうことから、李海珍（イ・ヘヂン）ネイバー創業者、金範洙（キム・ボムス）カカオ創業者、金泽辰（キム・テクチン）NCソフト創業者につながるソウル大の創業系譜は途切れて久しい。
しかし24日に行われるソウル大卒業式の風景は多少異なる場合が予想される。在学生の頃から「自分だけの仕事」をすると決め、オタクを自任した青年スタートアップ代表が卒業生代表として演壇に立つ。在校生起業家が卒業生代表のスピーチを務めるのは、ソウル大学の歴史の中で今回が初めてだ。
入学後9年めで卒業を控えている宗教学イ・ヂニョル氏（29）がその主人公だ。イ氏が2013年に創業した「マイドル（MyDOL）」は、韓流スターたちと仮想対話を交わすことができるスマートフォンのロック画面アプリだ。スマートフォンをオンにすると、ロック画面でコン・ユやソン・ジュンギのような韓流スターと仮想対話を交わすことができるサービスだ。 2013年のサービス開始以来、現在までに1300万ダウンロードを突破し、「国民猛烈ファンアプリ」という愛称も得た。特に全体の90％以上が海外ユーザーで、「文化韓流」の先鋒役をきちんとやり遂げている。創業翌年の2014年にカンパニーケイとボンエンジェルス（BonAngels）から投資金10億ウォンを誘致した。
卒業を翌日に控えた23日、毎日経済新聞と会ったイ・ヂニョル氏は「われて失敗し、成功しながら学んだ過程は、本当に恐ろしくたいへんだったことを思い出す」とし、「単に誰かが作った枠の中で、より良い等数を受けようとする生活ではなく、他の人が認めてくれなくても、私は決めた本当の私の仕事をする生活を生きたい」と強調した。
イ・ヂニョル氏は最初から創業を夢見た人ではない。宗教学を専攻した彼は心理学を副専攻した。一時は「人文学」専攻で大学院に進学する考えもあった。ぐうぜんに大学生が集まってアプリサービスを作成するチームにマーケティングチームメンバーとして合流し、創業の道を歩くことになった。そもそも創業を夢見たことはなかったので、基本的な管理知識の全くない状態で事業を開始した。
出発は「逆発想」だった。彼は「「既存のロック画面のプラットフォームが猫も杓子も広告を中心にしたのとは異なり、質の高いコンテンツをスマートフォンの初期画面で提供するサービスを作ってみてはどうだろうかという思いで始めた」と語る。小さなアイデアが創業にまで続いたのは、変化を恐れていなかったからだ。
当初、「マイドル」はロック画面からスターが「仮想メッセージ」を送信する機能のみだった。しかし韓流ファンから「ウソでもいいから会話をできれば」という要請が殺到した。その時から「仮想対話」ができるようにメッセージデータベース（DB）と技術を蓄積しはじめて、「対話」ができるように人工知能（AI）のサービスを実装した。
現在は45の言語の5億以上のメッセージDBを土台に、仮想対話サービスを提供している。イ・ヂニョル氏は卒業式のスピーチでも、恐れないチャレンジ精神を力説する計画だ。イ氏は「創業と機会と危機が共存する未知の大海」だと語る。他人が作った人工湖であくせくバタ足を打ってみても、ますます湖は「不安の沼」に変わっていくだけだ。
そのような枠組みの中で一等になれたところで、一流にはなれないというのが彼の考えだ。
また、自分のように広い海に出航する「オタク」が、ソウル大を超えて国内の大学にもっと増えればという考えだ。彼は「中・高等学校では入試に追われ、大学に来てからは単位とスペック競争に苦しむ韓国の大学生に、創業はどれだけ恐ろしく不確実かよくわかっている」とし、「苦しみを超える価値は挑戦してみた者だけが知っている」と語った。
1946年の開校以来、成績優秀者を中心に卒業生代表を選んできたソウル大学は、2012年から脳性麻痺障害者や外国人、女性学生軍事教育団（ROTC）将校などの社会的メッセージを持つ学生を卒業生代表として演壇に立てている。
韓流スターと仮想対話ができる「MyDOL」を作ったソウル大宗教学科学生
宗教学科学生がソウル大卒業式の代表演説を任されたワケ
< ソウル大卒業生代表演説を引き受けた青年創業家のイ・ジンヨル氏 >
自らすすんで版を組む「創業」はクレイジーだとされ、他人が組んだ版で「安楽」だけを追いかけるようになったわけだ。こういうことから、李海珍（イ・ヘヂン）ネイバー創業者、金範洙（キム・ボムス）カカオ創業者、金泽辰（キム・テクチン）NCソフト創業者につながるソウル大の創業系譜は途切れて久しい。
しかし24日に行われるソウル大卒業式の風景は多少異なる場合が予想される。在学生の頃から「自分だけの仕事」をすると決め、オタクを自任した青年スタートアップ代表が卒業生代表として演壇に立つ。在校生起業家が卒業生代表のスピーチを務めるのは、ソウル大学の歴史の中で今回が初めてだ。
入学後9年めで卒業を控えている宗教学イ・ヂニョル氏（29）がその主人公だ。イ氏が2013年に創業した「マイドル（MyDOL）」は、韓流スターたちと仮想対話を交わすことができるスマートフォンのロック画面アプリだ。スマートフォンをオンにすると、ロック画面でコン・ユやソン・ジュンギのような韓流スターと仮想対話を交わすことができるサービスだ。 2013年のサービス開始以来、現在までに1300万ダウンロードを突破し、「国民猛烈ファンアプリ」という愛称も得た。特に全体の90％以上が海外ユーザーで、「文化韓流」の先鋒役をきちんとやり遂げている。創業翌年の2014年にカンパニーケイとボンエンジェルス（BonAngels）から投資金10億ウォンを誘致した。
卒業を翌日に控えた23日、毎日経済新聞と会ったイ・ヂニョル氏は「われて失敗し、成功しながら学んだ過程は、本当に恐ろしくたいへんだったことを思い出す」とし、「単に誰かが作った枠の中で、より良い等数を受けようとする生活ではなく、他の人が認めてくれなくても、私は決めた本当の私の仕事をする生活を生きたい」と強調した。
イ・ヂニョル氏は最初から創業を夢見た人ではない。宗教学を専攻した彼は心理学を副専攻した。一時は「人文学」専攻で大学院に進学する考えもあった。ぐうぜんに大学生が集まってアプリサービスを作成するチームにマーケティングチームメンバーとして合流し、創業の道を歩くことになった。そもそも創業を夢見たことはなかったので、基本的な管理知識の全くない状態で事業を開始した。
出発は「逆発想」だった。彼は「「既存のロック画面のプラットフォームが猫も杓子も広告を中心にしたのとは異なり、質の高いコンテンツをスマートフォンの初期画面で提供するサービスを作ってみてはどうだろうかという思いで始めた」と語る。小さなアイデアが創業にまで続いたのは、変化を恐れていなかったからだ。
当初、「マイドル」はロック画面からスターが「仮想メッセージ」を送信する機能のみだった。しかし韓流ファンから「ウソでもいいから会話をできれば」という要請が殺到した。その時から「仮想対話」ができるようにメッセージデータベース（DB）と技術を蓄積しはじめて、「対話」ができるように人工知能（AI）のサービスを実装した。
現在は45の言語の5億以上のメッセージDBを土台に、仮想対話サービスを提供している。イ・ヂニョル氏は卒業式のスピーチでも、恐れないチャレンジ精神を力説する計画だ。イ氏は「創業と機会と危機が共存する未知の大海」だと語る。他人が作った人工湖であくせくバタ足を打ってみても、ますます湖は「不安の沼」に変わっていくだけだ。
そのような枠組みの中で一等になれたところで、一流にはなれないというのが彼の考えだ。
また、自分のように広い海に出航する「オタク」が、ソウル大を超えて国内の大学にもっと増えればという考えだ。彼は「中・高等学校では入試に追われ、大学に来てからは単位とスペック競争に苦しむ韓国の大学生に、創業はどれだけ恐ろしく不確実かよくわかっている」とし、「苦しみを超える価値は挑戦してみた者だけが知っている」と語った。
1946年の開校以来、成績優秀者を中心に卒業生代表を選んできたソウル大学は、2012年から脳性麻痺障害者や外国人、女性学生軍事教育団（ROTC）将校などの社会的メッセージを持つ学生を卒業生代表として演壇に立てている。
- 毎日経済_ファン・スンミン記者／ヤン・ヨンホ記者 / 写真提供＝MyDOL | (C) mk.co.kr
- 入力 2017-02-24 08:39:22
