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ソウルバイオシス、バイオレッズ技術を商業化…日常製品に拡大

ソウル半導体の技術へのこだわり…NASA宇宙ステーションを殺菌 

  • ソウルバイオシス、バイオレッズ技術を商業化…日常製品に拡大
  • < 波長に応じて5つに分かれる紫外線 >

サッカー場ほどの大きさで知られている宇宙ステーション。宇宙飛行士が活動する室内空間は、ボーイング747機の室内の2倍程度だ。ここで様々な実験や観察を行う宇宙飛行士が長期間、安全な環境の中で活動するためには宇宙ステーションの内部を無菌状態に維持することが重要だ。これを実現するために、米国航空宇宙局(NASA)が活用している民間技術がまさに「バイオレッズ(Violeds)」だ。

今は宇宙ステーションでのみ使用されているバイオレッズは、殺菌機能が強力な紫外線(UV)の特定波長帯である275ナノメートルを用いた最尖端の技術だ。米国の代表的な短波長(350~250ナノメートル)UV LED専門企業であるセティ(SETi)がその源泉特許を保有している。まさにこの特許技術を韓国の中堅企業であり、世界LED業界4位のソウル半導体(Seoul Semiconductor)の子会社であるソウルバイオシス(Seoul Viosys)社を通じて確保し、冷蔵庫や洗濯機などの殺菌が必要な日常製品に適用する。ソウルバイオシスは2005年からセティに株式投資を行うなど、10年以上も水面下での技術協力関係を深めて維持してきた。事実上、バイオレッズ技術を確保するための「布石」だった。ソウルバイオシスは、2001年に世界初の長波長紫外線(Near UV)を開発した日本のナイトライド・セミコンダクター社の技術協力提案で2002年に設立された企業であり、すでに長波長紫外線の分野で技術力を持っていた。

しかし障害があった。バイオレッズを含めてセティが保有している技術が軍事的に重要であることから、UV関連部品と製品を生産する問題など、両社の協力関係は米国国防総省の審査と承認を経なければならなかった。そのような不便を克服して、さらにはUV関連製品を大量生産するためにはセティを買収することが切実だった。ソウルバイオシスはついに8月初め、米国防総省を説得してセティの買収を成功させた。その後、京畿道安山工場と米国工場にそれぞれ設備を拡張して、現在は年間10億個以上のUV製造能力を備えるようになった。

結局、ソウル半導体は買収・合併(M&A)戦法でNASAが採用したバイオレッズ技術を確保し、NASAに供給する道も切り開いたわけだ。

ソウルバイオシスとセティは8日、宇宙ステーションに使用されているバイオレッズ技術を共同で商業化することで合意したと明らかにした。商業化の意味は一言で技術的な問題で、宇宙ステーションでのみ使われるバイオレッズ技術の用途を冷蔵庫と洗濯機だけでなく、シンクと自動車冷暖房などの日常製品に拡大するというものだ。

ソウルバイオシスのキム・ジェジョ代表は、「宇宙ステーションに適用されたバイオレッズ技術は創造経済の良い例であり、この応用技術の拡大を通じて大韓民国の若者たちの雇用を創出し、国家経済に貢献することができるだろう」と期待した。
  • 毎日経済_ミン・ソッキ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-09-09 08:35:45




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