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手足の震えは、老化?…「パーキンソン病、チェックしてみて」

最近5年間で36%増加…早期発見時は通常生活可能/抗パーキンソン病薬の内服治療・運動並行…代替医療依存時は「失敗」 

  • 手足の震えは、老化?…「パーキンソン病、チェックしてみて」


アルツハイマー型認知症とともに、代表的な神経変性疾患中のひとつと知られる「パーキンソン病」は、老年人口が増えるとともに発症率は増加傾向にある。韓国も例外ではなく、韓国国民健康保険公団によると昨年のパーキンソン病の診療人員は8万4,771人で、5年間で36%も増加した。年齢別にみると60代以上が全患者の90%以上を占めた。

パーキンソン病は、中脳の黒質でドーパミンという神経伝達物質を作る細胞の異常によって、ドーパミンがただしく分泌されないことから発生する退行性疾患だ。爪ほどの大きさの黒質が壊れただけなのに症状は全身に現れ、じっとしていてもふるえが生じ、体が鈍くなって自由に動くことができなくなる。

パーキンソン病は、脳神経細胞が破壊されてから数年が経過して初期症状が現れる病気だと知られており、症状は微かにそしてゆっくりと進行する。このことから、多くの患者が正常な老化現象だと考えて病気を認知できず、数年のあいだ病気を放置することになる。しかし、パーキンソン病は治療の時期が遅くなるほど症状は悪化する。また、適切な治療を受けない場合は、運動障害がますます進行して歩くことが困難になり、精神症状および自律神経系の症状も現れて日常生活が難しくなる。

大韓パーキンソン病および異常運動疾患学会によると、パーキンソン病の主な症状は、振戦・徐動・硬直・姿勢異常症であらわれる。パーキンソン病の振戦(震え)の主な特徴は、動いたり姿勢を取る時よりはじっと安定した状態で現れる。震えは睡眠中には止まり、ストレスを受けると程度がひどくなり、患者が震えに集中する場合は減少する傾向がある。徐動(遅い動き)は顔の表情がなくなって、声が小さくなって話すことが難しくなる。また、何かを書くことが難しくなるなど、行動が遅くなる現象であり、座って起きる行動に障害が起きることもある。硬直は、関節を曲げて伸ばす時に硬い抵抗を示す現象で、ほとんどの患者に発生する。姿勢異常症はパーキンソン病患者の代表的な特徴的現象で、体全体が曲がって中腰の姿勢になり、反射能力が消失してよく転ぶ。姿勢異常は病気の初期よりも、ある程度進行してから現れる。

ソウル大学病院のチョン・ボムソク神経科教授は「パーキンソン病患者たちの症状は様々で、徐々に現れるので他の疾患と誤認される場合が多い」とし「これまでパーキンソン病の治療法がなかったときと比べてみると、現在のパーキンソン病患者は積極的な治療による生存率と動作の遂行能力という部分で優れた改善効果を期待することができ、大部分はふつうの生活ができるようになった」と語る。

パーキンソン病に対する治療は薬物と運動療法、生活習慣の改善を中心に行われるが、薬物治療は患者個々人を考慮して、脳で足りなくなったドーパミンを補う方法として処方される。これとともに重要なことは運動だ。病気が進行すると運動することに不便を感じるが、体が受け入れられる限り運動を続けることで、薬物治療との相乗効果を期待できる。
  • 毎日経済 イ・ビョンムン医療専門記者 / 写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-02 13:43:07




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