Q.韓国芸能人の中で脱税疑惑に巻き込まれた人は誰ですか？（1）
| A. | もしかして、楽童ミュージシャンというグループをご存知でしょうか。韓国ではほぼ唯一無二の兄妹デュオなのですが、最近はほとんど活動をしていないので、知らない方も多いかもしれません。 2012年末、SBSの『Kポップスター シーズン2』に挑戦して、それこそ彗星のように登場した歌手です。兄妹は最初のステージで『足組むな』という自作曲を披露し、事実上シーズン2をリードするスターになりました。 いろいろありましたが、最終的にはシーズン2のチャンピオンになりました。岐路に立つたびに自作曲が威力を発揮しました。当時はあまりにも人気が高く、審査員が落としても、視聴者投票で生き残ったりしました。 なぜ脱税の話に楽童ミュージシャンの話題を出すのかというと、彼らが優勝直後に脱税をしたからです。それはまた、何のことかというと…。 楽童ミュージシャンは優勝賞金として3億ウォンを受け取ったのですが、それをまるごと慈善団体に寄付しました。ところがそのとき、不労所得について払うべきだった税金を忘れてしまっていたのです。だから脱税です。知らずに行ったとはいえ、脱税かといわれれば脱税なのです。 楽童ミュージシャンの実家はお金持ちでもありませんでした。学校にも通えなかったくらいです。お金がなくて。兄妹は宣教師である父親について、小学校の頃、モンゴルに行きました。お金がなくて通っていたMKスクールという韓国人学校をやめたそうです。学校に行かずにホームスクーリングをすると聞き、兄妹は大喜びしましたが、親がさせた勉強の量がはるかに多く、自由時間も減ったため、再び学校に行きたくなったそうです。 親に学校に行きたいとお願いしたかったのですが、毎日しょうゆだけをおかずにご飯を食べていた状況だったので、学校の話は口に出さなかったそうです。このように生きてきた兄妹に3億ウォンは非常に大きな金額だったことでしょう。それなのに全額寄付をしたのですから、本当に立派です。 「最初からなかったお金」だと考えれば、気持ちが楽でしょう。その後、税金はどうしたのかというと、国税庁がもしかしたら税金を減免してくれたり、あるいは「払わなくてもいいよ」と措置してくれたと思っていたら誤算です。その代り、税金を払える期間を十分に与えました。悪童ミュージシャンは活動をしてお金を稼ぐと、まず税金から支払ったそうです。 文字通り、ハッピーエンドです。韓国芸能人の脱税がすべてこのようなストーリーを持っていればどれほど良いでしょうか。ところが、現実にはそうではありません。 最近、韓国で最も人気のあるドラマKBS2『太陽の末裔』の女性主人公ソン・ヘギョも脱税の話からは自由になれない俳優です。一時、韓国での活動ができず、中国大陸に渡っていました。ところが、大陸の人気を背負って、きらびやかにカムバックしたのです。 『太陽の末裔』は事実上、韓中合作の形で作られた作品であるため、中国側がソン・ヘギョを選択したのかもしれません。周辺の人々の意見を聞いてみると、どこまでも意見ですが、中国でも人気を得るためには「ソン・ヘギョが主人公を引き受けなければならない」という話が出たのではないかということでした。 だからといって特にソン・ヘギョだけを非難することもできません。ソン・ヘギョの脱税事実が知られた後、彼女の清純なイメージと重なって衝撃を受けた人があまりにも多かったのですが、国民MCとして大変な人気を博していたカン・ホドンも脱税が発覚した後、暫定引退宣言をして、その後復帰した前例もあります。 さらに、脱税したという理由で捜査機関に呼び出されたり、裁判を受けたりもしませんでした。税金を追徴されて、しばらく自粛期間を経れば、あちこちから誘いを受けて、その後こっそりと放送に再び顔をのぞかせるのです 確かに、この点では、米国と韓国の差が大きいようですね。米国であれば、おそらく、いくら人気が高いスターであっても闇に葬られる可能性があるからです。例を挙げて見ましょう。 吸血鬼を題材にした映画『ブレイド』で有名なウェズリー・スナイプス（Wesley Snipes）はご存知ですか。奥さんが韓国人なので韓国でも人気の高い俳優です。 映画に一本出演すると150億ウォン程度を受け取るそうですが、1999~2001年に30億ウォン（270万ドル）の脱税で起訴されました。世界的に有名なスターであるうえ、追徴金も出すという意思を明らかにしましたが、彼は税金報告を欠落した疑いで懲役3年の刑を宣告され、ペンシルベニアの刑務所に収監されました。 懲役刑が宣告されると、法廷にいた韓国人の妻は、気絶してしまいましたが、スナイプスは妻のそばを通って「あなたを愛している」と話したという記事があります。とにかく彼が刑務所に閉じ込められた後、刑務所長は「彼が有名人であるという事実は知っているが、私たちはすべての囚人を均等に扱う」という声明を明らかにしました。 同じ資本主義国家、アメリカの制度に従うことを好む韓国、しかし両国はなぜこんなにも違うのでしょうか。 理由は簡単です。芸能人だけでなく、弁護士、医師、会計士に財閥まで脱税から自由な人はあまりいないからです。脱税した芸能人を刑務所に送るということは、その検事は自分とともに法を勉強した弁護士を一緒に送ることになるからです。 あまりにも多くの指導層が、この問題に知らず知らずに絡んでいるため、巷では芸能人をスケープゴートにしているという陰謀説まで出てくるほどです。まあ、そんなことはないでしょうが、脱税芸能人によりしばらく世間がうるさくなれば、他のイシューが生じるまで当面の間、政局がひと息つく用途、または税務当局がこのように脱税を暴いているぞと広報する用途に芸能人ほどの獲物はいません。 今日はここまでして、次回は最近非常に騒がしかったイン・スニの脱税容疑と、それに関連した芸能人についての詳細を調べたいと思います。 ※ご指摘いただき誤字を修正しました。（2016/03/21） |
- Lim, Chul
- 入力 2016-03-18 00:00:00
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