トップ > コラム > FOCUS > ソウル蚕室の第2ロッテワールドタワー90階に登ってみた

ソウル蚕室の第2ロッテワールドタワー90階に登ってみた

仁川沖が一目で…高難度の技術の集合体 

  • ソウル蚕室の第2ロッテワールドタワー90階に登ってみた
  • < 2016の完工を目標に工事が真っ最中の蚕室第2ロッテワールドタワー棟 >

「腕を伸ばせば月も掴めますね」。去る26日の夕方、工事現場のホイストとはしごを介してようやく登った、第2ロッテワールドタワー棟頂上の工事現場。総555メートルの高さに123階層の完工を目標に建てられている超高層ビルは、すでに地上374メートルの90階まで骨組みが組み上がった。90階を足で踏んだ瞬間、気圧差が両耳に生き生きと感じられた。見下ろすソウルの夜景は、一言で別世界だった。晴れた日には議政府(ウィヂョンブ)と盆唐(プンダン)、仁川沖が一目に見渡せるほどだ。

「現場に行けばかなり寒いです。風も強いので、専用のジャンパーに着替えなければなりません」。1階で会ったロッテ建設超高層部のキム・ヂョン部門長が耳打ちした。地上から100メートルずつ上がるごとに気温は約0.65度ずつ下がる。400メートルの高さの現場に行けば約2.6度低下するわけだ。風が吹くと体感温度はもっと低くなる。

服を着替えた本紙記者と、キム部門長をはじめとする一行9人がホイストに乗った。外殻側とコア(建物の中の柱部)に設置されたホイストは、工事現場で使う一種の作業用エレベーターで、地下3階から67階、67階から88階まで、作業者と簡単な装置を乗せて運ぶ。

上昇する超高速ホイストの網目越しに石村湖をはじめ、蚕室(チャムシル)そしてソウル市内などが一つずつ目に入り始めた。地上から出発して10分も経たないうちに、最後の終着点である88階に到着した。コアの基準と実際の階層を区分する基準が異なり、正確な階層を表現することは難しいと言う。鉄筋作業後にコンクリートを注いで均等に整えるここは、工事現場にふさわしくなく清潔だった。ロッテ建設の関係者は、「安全に作業するためには、いくら工事中でもキレイに整理しながら進めなければならないので」と語る。90階の最上段まで行くためには、自動上昇足場(ACS/Auto Climbing System)の内部階段を歩いて登らなければならない。約10段から13段の、幅が狭く急な階段を踏みしめて、はしごをひとつ上がると別のはしごが待っていた。約70人余りの現場労働者がはしごを上り下りしながら鉄筋作業などを行い、一階層ずつ建物を作っていく。

目的地に着くと一行を迎えたのはきびしい風と、現場を取り巻く安全網と大型クレーンだった。ソウル市内の景色よりも先に目に入ってきた黄色と緑の安全網は、床をはじめとしていたる所に張りめぐらされていた。消化器とともに、労働者の安全を守ってくれる最前線だ。地上から資材などを作業場まで運ぶタワークレーンは、超高層ビルを建設する重要な装備だ。第2ロッテタワー棟では32トン2台と64トン2台の、計4台のタワークレーンが稼動している。一方、毎回階下に降りるのは難しいので、90階には簡易トイレや従業員が椅子に座って休み、コーヒーなどを飲むことができる休憩室もあった。

ホイストに乗って降りてくる途中、話題になっている「安全性」について尋ねた。2016年末の完成を待ちながら現場に常駐しているキム部門長は、「世界で7番目に高い第2ロッテタワー棟で働く従業員は、ここだけではなく他の場所からも呼ばれる専門家たち」だとし、彼らこそ最も安全に敏感であるだけでなく、キャリアと名誉をかけて仕事をする」と語った。

ロッテ建設によると、世間で懸念している地盤沈下は超高層ビルが持つ特徴だ。ロッテワールドタワーの沈下量の設計値は39ミリで、世界で最も高い建物であるブルジュハリファとの比較で65%水準だ。

現在、総54種類の計測器などを用いて頻繁にチェックしている。キム部門長は、「従業員の誇りに満ちた表情を見てください」とし、「20代から60代まで、約3000人の従業員が責任を持って仕事をしているということを知っていただきたい」と語った。ロッテ建設は27日、金致賢(キム・チヒョン)代表取締役をはじめ、100人あまりのロッテ建設本社の全役員とチーム長が組に分かれ、国内31ヶ所の現場を訪問するイベントを展開したりした。
  • 毎日経済_キム・イノ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-11-27 17:18:14




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア