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パク・チャンモ平壌科学技術大名誉総長が伝える金正恩3年の変化

昨年、平壌を訪問したGoogle会長、研究・知識のレベルに感銘…ウォレットなど質問攻め 

  • パク・チャンモ平壌科学技術大名誉総長が伝える金正恩3年の変化
北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1秘書政権3年間の体制安着のために努力する一方で、経済再生のために科学技術の発展に拍車をかけていることが確認された。特に北朝鮮は、グローバル市場で浮上している電子決済システムに、高い関心を見せていることが分かった。情報通信革命を直接体験した30代前半の金第1秘書が、情報通信技術(ICT)分野の技術開発に相当に力を入れていることは、北朝鮮メディアを通じて周知の事実だ。

平壌科学技術大学で後学を教えている朴賛謨(パク・チャンモ)名誉総長(79・写真)は15日、毎日経済新聞とのインタビューで、「北朝鮮でもペイパル(paypal)のような電子決済システムへの関心がすごい」と、金正恩体制3年間の平壌の変化像に対して説明した。

パク総長は秋学期に平壌に滞在し、北朝鮮の学生を教えて先月末に帰国した。パク総長は春・秋の学期中には平壌に滞在し、北朝鮮の学生を教えている。米国市民権者であり北朝鮮の出入りが自由なパク総長は、2001年から平壌を行き来して、平壌科学技術大学の設立作業に深く関与した。

パク総長は昨年初め、エリック・シュミットGoogle会長が平壌を訪問した当時、北朝鮮のITエンジニアたちに会ったエピソードも紹介した。パク総長は、「シュミット会長が北朝鮮の代表的なIT研究機関の‘朝鮮コンピューターセンター(KCC)’を訪問し、北朝鮮側の研究者と会話を交わして、彼らの知識レベルに深い感銘を受けた」と語る。パク総長は「当時の研究者はGoogleウォレットやPayPalのような電子決済システムに大きな関心を示し、シュミット会長に良い質問をたくさんした」と語った。

このことは、PayPalやアリペイ(Alipay)などの簡便な金融決済に代表される「フィンテック(金融・IT融合技術/financial technique)」ブームの中で、北朝鮮もモバイル決済・送金技術に相当な関心を持っていることを示す兆候と解釈される。しかし、北朝鮮は国連などの国際社会の金融制裁に加え、独自の金融基盤も不備で、関連技術を実際に採用することは難しい状況だ。

パク総長は「最近、北朝鮮ではこれまでインターネットを使うことができた平壌科学技術大はもちろん、金日成総合大学や金策工科大でも学内のインターネット環境を構築する作業を終えたと、金日成大学の関係者から聞いた」と語った。

パク総長は、「韓国の若い学者たちも平壌科学技術大で北朝鮮の人材を教え、彼らとつきあわなくてはならない」と、南北の科学技術交流の必要性を強調した。

平壌科学技術大は韓国の統一部と北朝鮮の教育省がともに承認し、2009年に平壌市の楽浪区域に設立された唯一の南北合作大学であり、北朝鮮内の私立大学だ。

現在、韓国の側(社)東北アジア教育文化協力財団と北朝鮮当局が共同で運営している。教師・講師陣は全員が北側と海外の学者で構成されており、講義は100%英語で行われる。
  • 毎日経済_キム・ソンフン記者/写真=キム・ジェフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-15 17:28:44




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