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SKニュースクール出身の無名食堂ヤン・ジュンソク店長

「無償料理教育を受け25歳に店長になった」 

  • SKニュースクール出身の無名食堂ヤン・ジュンソク店長
城北洞の大通りに「ムミョンシクタン(無名食堂)」という素朴な木の看板が際立つ。母親が作ってくれたような素朴なおうちごはんを出す、ここのシェフは意外にも今年ようやく25歳になった背の高い青年だ。SKの幸せ分かち合い財団が運営するSKニュースクール調理学科を卒業し、最短の期間で店長に昇進したヤン・ジュンソク氏だ。

ヤン氏は6日、毎日経済新聞とのインタビューで「母親が作ってくれたおうちごはんは決して飽きず、似たようなものなのに常においしい」とし、「そんなご飯を出したかった」と説明した。まだ学生の雰囲気が残る25歳の青年から出てくる多少意外な話だ。彼は「1か月に一度メニューを全体的に新しく組んで、食膳のメニュー構成は、毎日変える」とし、「いっぱいいっぱいになることもあるし難しい場合もあるが、まだ学んでいく立場にある者として自分自身に鞭を打つことも有用だ」と述べた。

無名食堂は、基本的に1人当たり8000ウォン程度でおいしく健康的に食べることができる家庭的なコンセプトを目指す。他の5つの無名食堂の店舗と同じように11種類の雑穀を毎回別の方法でブレンドして炊いたご飯と、それに合わせておかずを出す。

ヤン氏はSKニュースクール調理学科に通っていた時代、フレンチとイタリアンの料理をたくさん研究した。そのためか、彼の料理は基本的には韓国の家庭料理だが、彼が築いてきたフレンチやイタリアンスタイルのノウハウが染み込んでいる。彼は「最近、豆腐の煮物を出したのだが、典型的な韓国式の煮物方式の代わりにフランス料理のチキンフリカッセを作成する方法を適用してみた」としながら、「骨を炒めていたフライパンに肉を炒めた油と小麦粉を入れてソースを作り、これを豆腐と合わせたところ反応が良かった」と説明した。

「白花タンポポ」という韓国で育ったタンポポを入れた「タンポポご飯」も人気メニューだった。ヤン氏は「タンポポご飯に、豆腐をのせ、塩で下味を軽くした後、ごま油と混ぜて食べるメニューも反応が良かった」とし「素朴なおうちごはんの中でも最大限新しく興味深い要素を加味しようとしている」と述べた。

ヤン氏が卒業したSKニュースクールは、料理に才能があるものの専門的な助けを受けにくい19~29歳の青年に1年間無償で教育サービスを提供する。

ヤン氏は、元々大学で外食産業学を専攻していたが、実際に役立つ専門知識よりも、卒業自体が優先的な大学教育に大きな意味がないと考え、軍除隊後、SKニュースクールに入学した。ヤン氏は「理論のクラスを介して下地を固め、実習と実技を種目別に身につけたことが役立った」とし「ここに文学と美術、音楽などの人文芸術まで学ぶことで総合芸術として料理に接し、学んで応用する能力が生じたようだ」と話した。

ヤン氏の食堂の運営原則の一つは、「お昼に使うおかずは朝に、夕方に出すおかずは午後に作って使い切ること」だ。朝に作っておいた食べ物は、添え物のおかずとしても夕食時に出さない。ヤン氏は、「旬のものを最も新鮮で良好な状態で出すことが母親が作ってくれたご飯の感じを与えるのではないだろうか」と述べた。
  • 毎日経済 パク・インヘ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-07 04:01:02




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