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[FOCUS] ドラマ「未生」から見る席の配置と権力の関係


  • [FOCUS] ドラマ「未生」から見る席の配置と権力の関係
少し前、『未生』というドラマが会社内の様々な悩みを事実的に描写して大きな反響を得た。建築家の目で『未生』を見た時に関心を引くのは社員たちの席の配置だ。

主人公たちが属する営業3チームの配置は次の通りである。部署の末っ子であるチャン・グレ社員は入口でトイレに続く廊下に向かって座っている。その上の序列あるキム代理は隣のチームを眺めながら、チーム席内にある廊下を背にして座っている。その上の序列であるチョン課長は廊下を挟んでキム代理に背を向けて座っている。オ次長はすべての社員を眺めて、一番奥で窓を背にして座っている。この席配置を見ると、権力の序列を感じることができる。

チャン・グレ社員の席はトイレを行き来する人々が彼の表情をすべて見ることができる席だ。チーム内の上司が彼のモニターを後ろから盗み見ることができる。一言で、前後から監視を受ける席だ。出入り口なので先輩たちが行き来する時に、いつも目立つ席だ。

キム代理は隣のチームに顔が露出されて、課長と次長が行き来しながらモニターをうかがうことのできる席だ。キム代理とチョン課長は対等な関係のように見えるが、チョン課長は、正面が壁になっていて後方だけがオープンになっている席だ。

一方、オ次長は、顔を上げるたびに部下職員たちが働く状態を監視することができるが、部下たちは首を回して見ないとオ次長が自分を見ているのかどうかが分からない。さらに、オ次長は、後光を受けながら座っていて自分がモニターに何を表示していても、他の人が絶対に見ることができない席にいる。席の配置上、オ次長が最も自由だ。そして自由はすなわち権力だ。

権力は他の人に露出されず、他の人を監視することができるときに与えられる。似たような原理がアパートの階層にも現れる。普通、夕食時間になると向かいの棟の居間がまる見えになる。この時、高層階に住む人は自分より低層階を見下ろすことができるが、低層階に住んでいる人は、高層階を見ることができない。このような場合、高層階に住んでいる人がより多くの権力を持つと見ることができる。だから、ペントハウスが高いのだ。
  • 毎日経済_ユ・ヒョンジュン弘益建築学科教授 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-08 17:11:34




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