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4か月後、韓国に最悪の猛暑が訪れる

ドイツポツダム大学・研究所の研究チームが警告 

今年の夏、韓国は猛暑に苦しむ可能性が高いという研究結果が出た。猛暑は気候変動に伴う結果として、ますますその程度が深刻になることに問題の深刻さがある。ドイツのポツダム気候影響研究所(PIK)とポツダム大学の共同研究チームは、温暖化による北極の解氷が地球の熱循環能力を減らし、今年の夏、北半球の中緯度地域に最悪の猛暑が発生する可能性が高いと明らかにした。研究結果は科学ジャーナル『サイエンス』の最新号に掲載された。

原因は北極の解氷だ。温暖化で地球の気温が高くなるにつれ、北極の氷河面積が急速に減っている。氷河は太陽の光を反射させる役割をするため、地球の気温上昇を防ぐ。ところが、氷河の面積が減り、露わになった海と陸が太陽の光を吸収し、この時、熱くなった海と陸は、熱を大気中に放出する。

北極地域の大気が暖かくなると、「ジェット気流」の強さが減少する。ジェット気流とは、1万メートル上空で急速に吹く風だが、北は冷たく、南が暖かくなるときには対流循環が活発に起きて発生する。温暖化で北極の大気が暖かくなると、空気の温度差が少なくなって、ジェット気流が弱くなるという話だ。

研究チームは、ジェット気流の弱体化が、6~8月に発生する「移動性の高気圧と低気圧」の活動を弱めると指摘した。移動性の高気圧と低気圧はジェット気流で発生する「大気の流れ」で、雨や風を伴って地球にたまっている熱の不均衡を解消させる。

キム・ベクミン極地研究所研究員は、「春と初夏の移動性の高気圧と低気圧の活動が弱まると、海の水蒸気が大陸に伝わらず大陸に雨が降らない可能性が高い」とした。研究チームは1979~2013年の移動性の高気圧と低気圧が持っているエネルギーを分析した結果、8~15%以上のエネルギーが減少したことを確認した。ポツダム気候影響研究所のディム・カウマウ研究員は、「このような現象が解決しない場合、北半球の中緯度地域にあるアジア、米国などの国で干ばつと猛暑が発生しうる」とし「2010年に発生したロシアの大干ばつと2003年の西ヨーロッパの猛暑もジェット気流減少が原因だ」と述べた。

これまで、ジェット気流の弱体化は、冬の寒さの原因として取り上げられてきた。

ジェット気流が弱まり、北極にある冷たい空気の塊が南に下ったのが2012年に韓国で起きた寒波だ。キム研究員は、「ジェット気流の弱体化が夏の気候にも影響を与える可能性があることを明らかにした研究結果」とし、「最近の韓国での干ばつも影響を受けた可能性がある」とした。

ディム・カウマウ研究員は「21世紀には、移動性の高気圧と低気圧を起こすエネルギーがより小さくなるだろう」とし「猛暑と干ばつは始まりに過ぎない」と警告した。
  • 毎日経済 ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-18 17:42:49




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