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「LIE」のイ・チョンチョン、新進デザイナーの正直な告白「クリエイティブとは?」


  • 「LIE」のイ・チョンチョン、新進デザイナーの正直な告白「クリエイティブとは?」
  • < 「ライ(LIE)」のデザイナー、イ・チョンチョン >

K-POPがアジアからヨーロッパ、アメリカまで影響力を拡大しながら、「K」の象徴性が大きくなったが、ファッションだけは簡単でない。

Kファッションは、K-POPと調和してKスタイルと総称され、グローバルマーケットで注目されるコンテンツとして浮上した。ここでの、オーナーデザイナーブランド(デザイナーがオーナーを兼ねるブランド)の役割が絶対的であることを否定することはできない。

しかし、多くのデザイナーは、Kスタイルの現実性については、あいまいな立場をとる。

新進デザイナーグループ「ジェネレーション・ネクスト(Generation Next)」所属で、「2015 FWソウルコレクション」に参加したイ・チョンチョンも、オーナー兼デザイナーとしてデザインとビジネスを並行することの悩みを吐露した。

▶ 差別と大衆性、離脱を希望する平行線

  • 「LIE」のイ・チョンチョン、新進デザイナーの正直な告白「クリエイティブとは?」
  • < 「ライ(LIE)」新世界百貨店本店ポップアップストア >

イ・チォンチョンは「私は私の服が売り場に出されたとき、ラベルがなくても区別されることを願っている。もちろん、売上を考えないわけにはいかないが、それでもアイデンティの部分は、守りたいのが私の願い」だと語った。

韓国内外の活動を並行する彼は、海外のバイヤーたちですら「個性」より、自分の「消費者たちの好み」に基づくオーダーをするほど、市場の状況が変化したことを説明した。

彼は「以前はユニークなデザインを望んでいたバイヤーが、今では『私たちの消費者はこのようなものが好き』と言う」とデザイナーが独自のアイデンティティを追求するのは容易ではなくなったと述べた。

ファッション界に従事している人々なら誰でも、「クリエイティブ」とは実現することのできない理想郷だと言う。無数のトレンドが生成と消滅を繰り返しながら、これまでになかった画期的な新しい何かを期待することができないということだ。

これに対してイ・チョンチョンは「すでに形はすべて出てきたと思う。これをどのように再解釈して組み合わせるかが、デザイナーの違いを識別するためのもの」だと創造がデザイナーの役割ではないようだという見解を表明した。

彼はイギリスでデザイナーとしての第一歩踏み出し、当時「売ること」は考えもしなかったと、ブランドを運営しながら「売上」の重要性を毎度、痛いほど実感すると述べた。

▶女性服やメンズウェア、不可能な選択

  • 「LIE」のイ・チョンチョン、新進デザイナーの正直な告白「クリエイティブとは?」
  • <デザイナー、イ・チョンチョン「ライ(LIE)」2015 FWコレクション>

イ・チォンチョンは、2010年にイギリスのロンドンでデザイナーのパク・ファンソンと一緒に「A.Hallucination」をローンチ、ロンドンファッションウィークに2回参加した履歴を持っている。

それにもかかわらず、メンズファッションを選択することができなかった理由について、彼は「当時、イギリス政府の支援も受けて、有望デザイナーに選ばれましたが、販売したことはありません」とし、「メンズファッションへの未練はまだ残っています。しかし、韓国はもちろん海外でもレディースファッションの市場が大きいため、女性服に集中するしかない」と率直な心情をを明らかにした。

彼は「海外でもデザイナーがメンズとレディースのいずれかを選択することは簡単でない」と韓国でも海外でも状況が大きく変わらないと述べた。

低成長構造にあってもレディースファッションは市場性が大きい利点があるとしたら、メンズはレディースに比べて、デザイナーとして注目されやすい特性がある。しかし、現時点ではデザイナーとしてどちらかを選択しなくてはいけないなら、レディースを選ばなくてはいけないのが現実だ。

クリエイティブという視点から、女性服は限界値が明確であるとすれば、比較的に、メンズはまだ余地があることを意味する。しかし、どちらかを選択するのが「クレクリエイティブか、そうではないか」を明らかにするものではない。

イ・チォンチョンはデザイナーの再解釈がこれを解決する最善の策だと自分の見解を明らかにした。

既存のものの分割との組み合わせ通じて、新しく見える何かを作り出す作業が21世紀のファッションデザイナーのクリエイティブだ言える。なお、消費者と世論もやはり、「複製なのか、創造なのか」という二分法的な構造ではなく、開かれた視点からの判断も必要に見える。
  • シックニュース ハン・スクイン記者/写真=クォン・グァンイル、ソウルファッションウィーク組織委員会提供 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-26 09:37:56




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