大学生のアルバイト受難…最低賃金引き上げで「品薄」


財政的な理由で休学中のチョン君(25)がアルバイトをする学校近くのコンビニ社長は、時給引き上げを無視する悪質店主ではない。いまだに1時間6000ウォン台がありふれている地方の中小都市とは異なり、店主はチョン君に最低賃金以上の時間当たり7700ウォンを保証してくれる。契約書上に明示された規定は一日10時間勤務(週末を除く)を一ヶ月間続けたとき、チョン君が受け取る金は算術的に154万ウォンだが、実際にはそれよりも多い170万ウォン程度が入ってくる。それでもチョン君はこのような状況がそれほど嬉しくない。

チョン君は「虎視眈々」と学校前のコンビニ勤務を狙う不特定多数の学友から仕事を守るために、半強制的な残業を文句なしに実行している。人が集まる朝と夕方の時間を分担しようという店主と協議した末に定められたチョン君の勤務時間は、午後8時~午前6時だ。 2交代で一日14時間ずつ働く店主が、疲労感を訴えて1時間ずつ遅刻するたびに、追加で仕事をしなければならチョン君の心身には疲れがたまる。睡眠を減らして他のアルバイトを並行し、休学を1学期で終わらせるという計画も捨てて久しい。チョン君は「もともとコンビニはアルバイト初心者も簡単にできるので、店主の顔色をそんなに気にしていないけど、最低賃金の引き上げ後は、一部の店主は経験のある人でなければ会いもしない」とし、「今は私を雇って賃金を保証してくれる店主だけど、疲れるという言葉で刺戟したくない」と言う。契約上の「年単位」契約は何らの意味がないというチョン君は、店が忙しい時は店主が出勤しても容易に職場を離れることができない。

景気低迷の影響でアルバイトの品薄状態が現実化し、大学生さえも生存のための自己救済策作りに余念がない。雇用者に気に入られようと自発的に残業するケースがあるかと思えば、人脈までを動員しながらアルバイトの先取りに熱を上げる姿だ。

京畿道に所在するある大学の数学教育科に通う李さん(22、女性)は、2カ月の空白の末に得たカウェ(家庭教師)がもしかすると途切れるかと思って心配でしかたがない。「全面的な自由意志」で毎週、決められた時間よりも1時間以上多く学生を教えている。学生の試験期間が迫ってくると先に手を挙げる。このような延長勤務の対価を親が用意してくれればありがたいが、絶対に先に言い出さない。李さんは「2~3年前まではカウェで得たお金で学費を稼ぎ、任用試験の準備資金までも用意した先輩がいたが、今では家庭教師のしごと自体が干上がった」とし、「いくら以上は下げないようにしようという、同期学生のあいだの暗黙的ルールも壊れて久しい」と吐露した。

特に開講前後の大学街ではアルバイト募集が出るや否や、恐ろしいはやさで「品切れ」になる。大学街に密集しているコンビニエンスストアやカフェは、求人サイトに上がると同時にすでに定員になるのが常だ。残り職の多くは大学街と距離が遠い流動人口の密集地域か工場の生産関連のアルバイトで、大学生が学業と並行することは容易ではない。

このようにアルバイト難が深刻になり、人脈なしに職を求めることは困難だという声まで出ている。月に70万ウォンを受け取りながら家庭教師アルバイトをする大学生のファンさん(22、女性)は、「この家庭教師も交換学生で留学に出た友達から譲ってもらった」とし、「他のアルバイトでこの程度の生活費を稼ごうとすると、週に5日は働かなければならない」と言う。大学図書館の勤労奨学生に応募したが何度も落ちた大学生のユ君(27)も、バスで30分の距離にある中学校図書館のアルバイトを大学の友人からようやく受け継いだ。

主な大学が設ける在学生に対する雇用や生活費の支援政策は、低所得層に分類されない一般的な大学生には絵に描いた餅にすぎない。高麗大は学内業務を行いながら奨学金形式で生活費を受ける国勤労奨学金を支給するとき、所得分位下位層の生徒に最低賃金よりも高い時間当たり1万ウォンの時給を与え、基礎生活受給者である所得0分位の学生には寮費と毎月30万ウォンの生活費を支給する。延世大学は学期ごとに600~700人に勤労奨学金を提供し、労働奨学生選抜時の所得分位の低い低所得層を第1順位に置く。

他の大学も校内勤労奨学生の過程で、低所得層に配慮する水準だ。低所得層出身の学生に対する心配りは必要だが、アルバイトがはなはだしく不足しているので一般学生は支援を夢に見ることもできない。

密陽出身で延世大に在学中のキムさん(20、女)は、「必ずしも低所得層ではなくても、両親の助けなしに生活費を稼ぎたいという友達がほとんど」だとし、「最近は大学生にとってアルバイトは単なる小遣い稼ぎではなく必須コースとして定着したが、居場所はますます減っているようだ」と言う。去る3月、アルバイトポータルのアルバモンが全国の男女大学生1261人を対象に、学期中のアルバイト計画と優先職種のアンケート調査を実施した結果、87.6%が学業とアルバイトを並行する計画があると答えた。
  • 毎日経済_イ・ヨンゴン記者/リュ・ヨンウク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-08-29 10:00:29