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ポスコケミカル、バッテリー素材企業への華麗な変身


  • ポスコケミカル、バッテリー素材企業への華麗な変身

鉄鋼素材企業から電気自動車用バッテリーの専門企業に変貌することに成功したポスコケミカル(Posco Chemical)は、次世代電池素材市場の先取りに乗り出す。最近に発表された1兆ウォンの有償増資などのポスコグループの新成長分野に対する支援に支えられ、ポスコケミカルは拡大し続けている電気自動車用バッテリー市場における素材分野でのシェアを引き上げる計画だ。

29日の業界によると第3四半期のポスコケミカル全体の売上高で、電気自動車用バッテリー素材を供給する「二次電池」部門の売上げが全体の40%に達したことが分かった。 2017年3%、2018年7%、2019年15%であったことと比較すると、今年に入って成長の速度は大幅に速くなっている。

ポスコケミカルは今年の2次電池事業部門の売上げが全体の35%を記録し、来年には53%と半分を超えるだろうと期待する。電気自動車用バッテリー素材である陽極材と陰極材の生産の売上げは、昨年の第3四半期の586億ウォンから今年の第3四半期は1518億ウォンで2.6倍に拡大した。一般的に電気自動車は1回充電時の走行距離の違いで世代を区分する。現在は第2世代の電気自動車に分類される。 2023年からは走行距離が500キロメートルを超える、第3世代の電気自動車の出荷が予想される。

ポスコケミカルは現在、高品質の電気自動車用NCM(ニッケル・コバルト・マンガン)陽極材を市場に供給しているが、1回充電時に500キロメートル以上の走行が可能で安定性が高いと評価されるNCMA(ニッケル・コバルト・マンガン・アルミ)陽極材の開発を完了した。ポスコケミカルの関係者は、「今年5月に業界初でNCMA陽極材を開発し、量産に入る準備を終えた」と語った。

現在、ポスコケミカルはNCMA陽極材の量産のために光陽工場に約6000億ウォンを投資して、年産6万トン規模の生産ラインを増設している。現在は年間4万トン規模の陽極材の生産能力は、来る2023年には10万トンに増える。ポスコケミカルは「電気自動車の需要が増加し、素材の安定確保のための顧客の注文が急増しており、増設を急いでいる」とし、「顧客の受注に対応するために、大規模の顧客が密集する中国や欧州などにも生産工場の建設を推進している」と語った。ポスコケミカルは2030年までに、世界での生産能力を40万トンに拡大する計画だ。

業界ではポスコケミカルのような積極的な投資は、ポスコグループの全面的な支援があって可能だと見ている。去る6日、ポスコは系列会社への増資の規模では史上最大の、1兆ウォンのポスコケミカル有償増資を決定した。有償増資で整えた投資財源を二次電池素材事業の設備増設などに活用し、成長を加速する計画だ。第4世代電池と呼ばれる「全固体電池」に適用できるリチウム金属陰極材などの先行開発が進んでいる。ポスコケミカルは二次電池素材事業で、2030年までに世界市場シェアの20%と年間売上げ23兆ウォンを達成するという目標を進めている。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-11-29 19:42:15




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