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大きくなる中・小型家電市場...低価格競争で品質低下

除湿機・ブラックボックス・浄水器などの小型家電製品やメーカーが指数関数的に増加 

  • 大きくなる中・小型家電市場...低価格競争で品質低下
  • 20日、ソウルのある家電製品店に除湿機が陳列されている。250万台が売れると推定されたが、在庫処理に頭を悩ませている。
    [キム・ホヨン記者]

去る2011年までに5社前後だった除湿器メーカーは、今年に入って7倍以上の35社に増えた。昨年から除湿機市場が急激に大きくなり、国内小型家電メーカーが競争してこの市場に参入したからだ。

除湿機の販売量は2010年までは10万台レベルで、2012年は50万台に5倍ほど成長しており、昨年は150万台が売れた。今年の販売台数は最大250万台に達すると関連業界は推定した。しかし、結果は違った。メーカーが突然増えたうえに、いわゆる「から梅雨」という予期せぬ変数まで重なり、売上げは予想の半分にも満たない100万台前半にとどまっている。

このことから最近、除湿機業界は在庫処理に戦々恐々としている。赤字の懸念はもちろん、構造調整論まで出てきており、外部的には短期の生産量増加による品質低下の問題まで現れ、消費者の不満も高まる「ジレンマ」に陥ってしまった。

ソウルに住んでいるJさん(35)は最近、同好会のイベントで景品の自動車用ブラックボックスに当選したが、受け取りを拒否した。無名メーカーの製品なのでデザインも悪く仕様も落ちるうえに、設置費として5万ウォンを要求し、商品への信頼度がぐっと落ちたからだ。Jさんは、「数万ウォンもしない製品を景品にして、事実上は設置費でブラックボックスを売り込もうとする下心に思えた」と語る。ブラックボックス業界の関係者は、「300社あまりにも及ぶ企業が雨後の筍で乱立したうえに便法商売まで登場し、消費者の苦情が高まっている」と指摘した。

  • 大きくなる中・小型家電市場...低価格競争で品質低下
除湿機・ブラックボックス・浄水器などの小型家電製品やメーカーが指数関数的に増え、「春秋戦国時代」を迎えている。ブラックボックスのメーカー数は2010年に50社。その後は急激に増加し、今では300社あまりに至ることがわかった。

これらの企業の数が急増した原因は、まずこれらの製品が高い技術力を必要としないせいだ。除湿機業界の関係者は、「大企業までもOEM方式で中国産を取り寄せてラベルだけ貼り付ける形式で販売し、製品数が大幅に増えた」と語る。

小型家電業界では10社あまりの代表企業を除いて独自の技術力もなく、ほとんどが低価マーケティングに埋没したという説明だ。あるブラックボックスのメーカー関係者は、「低価格出血競争で、良い製品も発売当初は利益率が5%程度になり、すぐにセール競争が始まってマージンがほとんどない状況に至っている」と吐露した。

これらの製品だけでなく、浄水器メーカーも最近200社あまりを突破して、過当競争を駆けのぼっている。特に、源泉技術と言えるフィルタ技術はコーウェイ・清湖ナイス・東洋マジックなど一部の中堅企業が持っており、残りの企業は主にOEM生産に依存している。

低価格過当競争はそのまま品質低下につながり、消費者の苦情を高めている。韓国消費者院によると、除湿機関連の苦情は2012年の221件から昨年は713件に増えた。今年も先月までに463件を超えて、年末までには900件以上で史上最高を記録するものと見込まれている。

ブラックボックスに対する苦情をみると、昨年末の31社の主要な性能分析で21社の製品が、視野角やナンバープレートの識別性などで韓国産業規格(KS)の基準に満たないことが分かった。

浄水器関連製品のキズ物と苦情も年6000件に達する。チョン・ギョンノク韓国消費者院チーム長は、「品質基準を強化し、消費者を保護する必要がある」と語った。
  • 毎日経済_チン・ヨンテ記者/アン・ビョンヂュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-08-20 17:20:43




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