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ユン当選に…日「関係改善」期待し、中「関係悪化」懸念


日本の岸田文夫首相は尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領当選者と緊密に協力するという意志を明らかにするなど、日本では韓・日国交正常化以後で最悪と評価される両国関係の改善と対話の可能性に対する期待が出ている。しかし両国の間に徴用・慰安婦賠償判決などの敏感な問題が依然として残っているだけに楽観できないという雰囲気も現れている。

中国では今回の大統領選挙の結果をめぐり、韓・中関係について懸念の視線を送っている。

■ 関係改善の意思みせる日本

岸田首相は10日、記者らに会った席でユン当選者に対して「当選を歓迎して心からお祝いする」と語った。岸田首相は「ユン当選者のリーダーシップに期待している」とし、「韓・日関係を改善するために、新しい大統領と緊密に協力していく考え」だと明らかにした。

しかし歴史問題については日本政府の原論的立場を繰り返した。

岸田首相は「徴用・慰安婦問題に対して韓国の姿勢が変わらない限り、日本の立場は変わらないのか」という質問に、「韓・日関係が非常に難しい状況だが、このような状態で放置できない」とし、「国と国の間の約束を守るのは基本」だと語った。岸田首相は韓・日首脳が定例的に相手国を訪問する「シャトル外交」の再開について、「正常なコミュニケーションという観点から具体的にどのような方法を選択するかは考えなければならない課題として認識している」と付け加えた。

■ 関係悪化を懸念する中国

中国では韓国大統領選挙の結果に対し、期待よりは懸念が大きい。

中国政府はこの日午後まで公式の反応を出さなかったが、定例ブリーフィングで当選に対する評論を要請すると祝いの意を示した。趙立堅(チャオリチェン)中国外交部スポークスマンはこの日の定例ブリーフィングで、ユン候補当選に対する評論の要請に「中国はユン・ソギョル当選者の当選を祝う」とし、「両国がともに努力して、両国関係の健康で安定的な発展を推進することを願う」と述べた。

ただし習近平(シージイピン)中国国家主席はこの日午後まで、公式の反応を出さなかった。これは5年前の2017年、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の当選当時と対照的な姿だ。当時、習主席は世界主要国の首脳の中で一番最初に文大統領に祝電を送り、就任の翌日に直接電話をかけてお祝いの挨拶を交わした。

中国の官営各メディアは大統領選挙の結果を事実中心に報道しながらも、今後新しい政府が発足すれば韓・中関係が悪化する可能性が高いという点に注目している。

官営メディアの環球時報は大統領選挙の結果を伝え、「選挙過程で中国に否定的な内容が多数言及されただけに、中国内で一部の懸念が提起されている」と報道した。中国新聞網はユン当選人の外交政策と関連し、「ユン当選人は強硬で急進的な発言で弱点をあらわにしたという分析が出ている」と指摘した。

中国の外交筋では、ユン当選者が青瓦台に入城すれば韓・中関係は過去よりも冷たくなることがありうるという分析が支配的だ。北京の消息筋は「選挙の過程で「滅共物議」のように中国を刺激する動きを見せたユン当選者が、就任後も同様の立場を堅持しつづければ韓・中関係は揺れ動くことになるだろう」と語った。

ただし一部では、ユン・ソギョル政府が文在寅政府の「安美経中(安米経中)」の動きから完全に脱皮するのは難しいだろうという観測も出ている。実際、国益には反中情緒は役に立たないだけに、ユン・ソギョル政府が公式に発足すれば速度調節をするだろうという予想だ。
  • 毎日経済 | 東京=キム・ギュシク特派員/北京=ソン・イルソン特派員
  • 入力 2022-03-10 17:51:22