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「人口6億市場」ASEAN10か国が韓国に…経済パートナーの絶好の機会

2014韓国ASEAN(東南アジア諸国連合)特別首脳会議…12月11日と12日に釜山で開催 

ASEAN(東南アジア諸国連合)の首脳が来週韓国を訪れる。11~12日、釜山で開かれる韓国ASEAN特別首脳会議に出席するためだ。今回の特別首脳会議は、韓国とASEANの「対話関係」樹立25周年を記念するために開かれるもので、ASEANを韓国の主要な経済・安保パートナーにすることができる絶好の機会だ。

政府も今回の首脳会議に朴槿惠政権発足後、韓国で開かれる初の多国間会議であり、今年、韓国で開催される国際的なイベントの中で最も重要な外交行事としての意味を付与している。ASEANはブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムなど10か国から成る地域協力機構だ。1967年に創設されたASEANは成長の潜在力を備えた「消費市場」であると同時に「生産基地」を備えており、韓国の次世代成長動力源となる「ポスト・チャイナ」として注目されている。

韓国・ASEAN特別首脳会議チェ・ジョンムン準備企画団長は「韓国の貿易黒字の65%をASEANから稼いでいる」とし、「今回の首脳会議が急速に発展するASEANを正しく評価する契機になれば」と話した。

今年韓国・ASEAN特別首脳会議のスローガンは、「信頼の構築と幸福の具現」だ。昨年10月の韓国・ASEAN特別首脳会議のときに朴槿恵大統領が提唱した「信頼と幸福の同伴者関係」を具現しようという意志を込めたというのが、政府関係者の説明だ。今回の首脳会議ではまた、韓国・ASEANの戦略的パートナー関係をより高い段階に上げることができるビジョン声明の採択も期待される。

政府は、今回の特別首脳会議を介して東南アジア国民ビザ簡素化、韓国・ASEANビジネス協議会発足、2020年までに貿易額2000億ドル達成などを集中的に議論する計画だ。

ASEAN市場を先行獲得するための周辺国の競争も激しい。特に世界的な金融危機以降、ASEANの重要性がますます大きくクローズアップされている現実だ。日本は昨年、ASEAN・日本特別首脳会議を開き、200億ドルの経済支援を約束した。中国は2020年までにASEANと1兆ドルの貿易を達成するという目標だ。

韓国・ASEAN関係は、1989年に対話関係が樹立されて以来、急速に発展している。 ASEANは現在韓国の第2の貿易パートナーであり、投資対象だ。両者の貿易規模は2025年に現在の中国との交易規模を遥かに上回るとの見通しも出ている。韓国とASEANの間で2009年に続き、5年ぶりの今年、再び特別首脳会議が開かれる背景だ。

ASEANは発足初期に経済分野を中心に協力していたが、政治、安全保障などへ協力分野が拡大した。1994年に作られASEAN地域フォーラム(ARF)は、アジア唯一の多国間安保協議体で、東アジアの信頼構築と安全保障協力対話を主導している。

韓国・中国・日本と「ASEAN + 3首脳会議」を開催しており、ここに米国、ロシア、インド、オーストラリア、ニュージーランドなどが一緒に東アジア首脳会議(EAS)も開いている。韓半島(朝鮮半島)を巡って米中日露の4強の外交戦が激しく行われている中で、ASEANは韓国外交の「秘密兵器」と評価されている。

峨山政策研究院のイ・ジェヒョン研究委員は「米中の競争関係のため、韓半島情勢が揺れ動く状況でASEANとの安全保障対話を堅実に進行しなければならない」と助言した。
  • 毎日経済 キム・ギジョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-05 15:23:41




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