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CERN韓国研究陣、半導体技術で第二のヒッグス粒子を探す

欧州原子核研究機構(CERN - Conseil Européen pour la Recherche Nucleaire) 

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CERNは、アトラスとCMS(Compact Muon Solenoid)など4つの大型検出器が陽子衝突を分析している。このうち4300人余りで構成されたCMSチームは、韓国の研究者80人余りが参加して一緒に研究している。

韓国の研究チームを導くチェ・スヨン団長(高麗大物理学科教授)は、「2018年度からLHC(Large Hadron Collider)に次世代検出器である『ガス電子増幅器(GEM・Gas Electron Multiplier)』が適用される」とし「陽子が衝突した後に現れるミューオンの性質をもう少し詳しく把握することができるだろう」と説明した。

ミューオン(Muon)とは、陽子が衝突して崩壊するときに発生する素粒子で、寿命は50万分の1秒に過ぎない。新たに稼動しているLHCに適用するために、韓国の研究チームは未来創造科学部のサポートで既存のミューオン検出器をアップグレードした。

2年前にCMS韓国チームを導いたソウル市立大物理学科のパク・インギュ教授は「暗黒物質の証拠を見つけるときにもミューオンが大きな役割を果たすだろう」とし「ミューオンの運動量と曲がる角度をより精密に測定できるように向上させた検出器で昨年夏、装着を終えた」と述べた。

2018年、もう一度アップグレードされたLHCには、現在開発中のGEMが装着される。 GEMは、ミューオン性質を現在の検出器よりもさらに精密に測定できるようにするが、韓国でなければ作ることができないという評価を受けている。

GEMを作る重要な基礎技術は、優れた半導体エッチング技術(化学溶液を用いてシリコンウエハーの特定の部分だけを残して除去する技術)を活用してこそ可能だが、この分野では韓国の技術力が独歩的だからだ。

GEMに入る「GEM foils(ガス電子増幅フォイル)」も、韓国の中小企業であるメカロニクス(www.mecharonics.com)が開発した。GEM foilsは薄い膜に穴を開けて粒子を数十倍に増幅させる役割をする。

チェ団長は「半導体技術に特化された韓国だけができると判断して、5~6年後の未来を見通す次元で技術開発に突入した」とし「全世界の人々の頭の中に深い痕跡を残したヒッグス粒子のように新しい粒子発見を成し遂げる」と述べた。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-31 04:01:05




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