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[FOCUS] 一日1万ウォンの事務スペース「コワーキングスペース」

資金のないスタートアップにぴったりの「機会の空間」/創業者間でネットワーク築きアイデアを分かち合う 

  • [FOCUS] 一日1万ウォンの事務スペース「コワーキングスペース」
# 休学中のユ・ファンさん(26)は、モバイルでコンテンツを流通する事業を準備中だ。 5人が志をひとつにして創業に乗り出したが、まったく進展がなかった。事業を構想する空間と、先輩創業者たちのアドバイスに対する渇きは大きかった。空き事務所を転々としつつ準備していた創業準備金が底をつく頃、ユさんは「ハイブアリーナ」というコワーキングスペースに入居した。以後、ユさんが率いる創業準備チームは業務に弾みをつけた。コワーキングスペースで出会った他の青年実業家のアドバイスで、ビジネスモデルも大幅に修正した。ユさんは「快適な環境の中で、一緒に同じような夢を見る人と形成するネットワーク自体が創業資産になるみたいだ」と紹介した。

「空間」と「ネットワーク」を共有する「コワーキング(coworking)スペース」が注目されている。コワーキングスペースは、多様な分野に従事している人々が同じ空間を使用しつつ交流して、相乗効果をもたらすことができるように作られた空間やコミュニティをいう。

特にコワーキングスペースは初期起業家たちのあいだで「機会の空間」として通じている。ここで同じ分野の事業に先に挑戦した「先輩創業者」とネットワークを作ることができ、彼らのノウハウとアイデアなどを肩越しに学ぶことができるからだ。

アイデア創業が活発な米国や欧州などで、コワーキングスペースはスタートアップ企業を育てるインキュベーターとして定着した。米国が「創業王国」になるまでに、コワーキングスペースの役割が大きかったというのが専門家らの評価だ。

最近、国内でもアイデア創業ブームが起きてコワーキングスペースが増える傾向にある。ソウル市の弘大(ホンデ)と江南(カンナム)の近くにひとつふたつと姿を現わしている。

コワーキングスペースは活発な交流のために、おもに開放された空間として設計される。一日約1万ウォンの費用を支払うだけで、開放されたオフィススペースと事務用品、インターネットなどを自由に活用することができる。

何よりも他の創業者たちとの交流の機会が多いことがコワーキングスペースの大きな利点だ。ソウル市駅三洞(ヨクサムドン)に位置するコワーキングスペース「マイクロインパクトスタジオ」のイ・ドクファ マネージャー(28)は、「才能を共有する機会と求人、アイデアを共有するプログラムなどを作成し、利用者がネットワークを築くことができるよう支援することがコワーキングスペースの役割」だとし、「一人で見る夢は夢に終わることがありうるが、大勢が見れば現実になりうる」と説明した。

英国国籍のネイトン・ミラード氏はソウルのコワーキングスペースに巣を張って、国内メーカーの海外広報マーケティング業務を行う「G3 Partner」を創業して運営している。ミラード氏は「業務の特性上、ビジネスミーティングがよくありますが、ここではミーティングの約束をとるのも楽だし、スタッフ間のアイデアを共有するにも適している」とし、「自由で柔軟な環境で、創造的なアイデアを得ることができているようだ」と語った。
  • 毎日経済_ソ・テウク記者/ファン・スミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-08-21 16:01:52




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