[韓国はコーヒー共和国 ⑤/⑤] コーヒー共和国はいつまで続くか

⑤ コーヒー共和国はいつまで続くか 

忠武路駅近くの劇場から韓国の家を過ぎて極東ビルまで。 200m以上の距離でコーヒーを売っているところは、十本の指で数え切ることができない。大韓劇場内に位置するスターバックスから始まりダンキンドーナツ、トムアンドトムズ、デ・チョコレート・コーヒー、ホリーズコーヒー、カフェベネ、ネスカフェ、パリバケット、ミスタードーナツなどの大型ブランドのフランチャイズだけで10か所以上に迫る。ブランド以外の独立コーヒー専門店やコーヒーを販売しているレストランまで合わせれば20個を軽く超える。それだけだろうか。韓屋マウルのすぐ前にあるホリーズコーヒーを出し抜くように100mにも満たない距離の極東ビル2階にもやはりホリーズコーヒーが盛業中だ。

流動人口が多いの中心駅の周辺でも、流行をリードする地域でも、大規模なオフィスビルが密集しているオフィス街でもない忠武路駅近くでさえもこの程度なのだから、他の場所は言うまでもない。

コーヒー専門店だけが活況しているわけではない。コンビニに行けば飲料メーカーが先を争って発売している缶コーヒーと冷蔵コーヒー飲料が溢れている。デパートの家電生活用品の階で最も注目度の高い場所に広いスペースを提供してもらうのは、最近大きな人気を集めているカプセルコーヒーマシンのブランドだ。オフィスビルに入ると、建物の階ごとにコーヒーの自動販売機がないところはなく、オフィスには、コーヒーミックスがあふれている。これも足りず、会社の建物の1階はほぼカフェが占めている。食後のサービスでコーヒーを出さないレストランは想像することが難しい。このように、外でもコーヒーばかりに囲まれているのに、家に行くとまた家庭用コーヒーマシンでコーヒー一杯を淹れて飲む。まさに「コーヒー共和国」と言える大韓民国の今日の自画像だ。

コーヒー共和国大韓民国の未来はどうだろうか。今のようなコーヒーブームがこのまま持続されるだろうか。専門家は「先進国の場合を見ると、所得2万ドルを起点にコーヒーの需要に本格的に火がつき始めた」と伝える。これによると大韓民国もこれから本格的にコーヒーブームに火がつくという予測が可能である。

実際、近年のコーヒー市場は毎年20%ずつ成長してきた。関税庁によると、昨年、韓国に輸入されたコーヒーは、11万7000トン。価格的には4億2000万ドル分だ。コーヒーの輸入量は2007年の9万1000トン、2009年10万5000トンに続き、昨年には11万トンを超えるなど、着実に増えている。コーヒー1杯で約10gのコーヒーが出来ることを考えると、昨年、大人1人が312杯のコーヒーを飲んだわけだ。全国のEマートの店舗にて販売されている何千もの商品群の中で売り上げランキング1位の品目もコーヒーミックスだ。コーヒー専門店も飽和しているとの指摘にもかかわらず増え続けている。カフェベネが出店1年目にして店舗数570個と1位になると。伝統的な強者であるスターバックスは、今後5年間で店舗数を現在の約300から700か所以上に増やすと宣言した。このほか、エンジェリナス、ホリーズコーヒー、コーヒービーンまで残りの上位業者の店舗数だけでも1000個に迫る。上位5社の店舗だけで2000個前後になるわけだ。

当然コーヒー市場規模も急増グラフを描く。コーヒーの市場規模は、コーヒー専門店1兆ウォン、コーヒーミックス1兆1000億ウォン、コーヒー飲料7000億ウォン、このほか各種コーヒーマシンとコーヒー豆を合わせて2000億ウォン、合計3兆ウォンと推定される。コーヒー専門店が増え続けてカプセルコーヒーマシーンを筆頭としたコーヒーマシーン市場とコーヒー豆の市場も大きくなっているだけに、今後のコーヒー市場規模は3兆ウォン以上に増えるという計算が出てくる。

今のコーヒーブームが一時的なブームなのか、これから続くメガトレンドであるかという議論が激化した中で、コーヒーブームがコーヒー文化にアップグレードされているという点は、これを占って見ることができる主要な糸口と思われる。単にコーヒーを飲む人だけ増えるのではなく、コーヒーの文化を楽しむ人も急増している傾向にある。バリスタの資格を取ろうと勉強している人が雨後の筍のごとく増えているのが代表的な傍証である。

現在、国が正式に認証するバリスタの資格はない。民間団体である韓国コーヒー教育協議会、韓国能力教育開発院、韓国生涯能力開発院などで発行する民間資格があるだけだ。この資格を獲得するために、受験者数は毎年ねずみ算式に増えている。あまりにも受験生が多いため、韓国のコーヒー教育協議会は、昨年から、元々2回だった試験を4回に増やしたりもした。

教育機関は、一つ一つ数を数えることができない。各地域の生涯学習センターの人気のコースの内のひとつがバリスタコースだ。大学は「バリスタ学科」を新設した。白石芸術大学、高句麗大学等にバリスタ学科がある。コーヒー専門店も加勢した。ホリーズコーヒーは去る4月4日、コーヒーバリスタ学院認可を取得しホリーズコーヒーアカデミーを開催した。誰でも簡単に学ぶことができる趣味クラス「コーヒーホリッククラス(Coffee-holic Class)」と専門バリスタ養成コースである「コーヒーマスタークラス(Coffee Master Class)」の2つのコースで運営されている。修了後ホリーズコーヒーに入社を希望する場合、優先採用検討の対象とされている。トムアンドトムズも従業員対象のアカデミー門戸を一般に開放した。

出版界で「コーヒーブーム」が強勢であることもコーヒーが嗜好品を越えて文化になったことを示す断面である。地元のコーヒーフランチャイズであるカフェベネを急成長させたカン・フン前社長の「カフェベネ物語」は、出版されてからわずか半月で1万5000部以上が販売された。スターバックスのハワード・シュルツ会長の二番目の自伝「オンワード」は予約販売期間のみ6万部も売れた。

このほか、「コーヒーのほぼすべてのもの」「コーヒーバリスタ資格試験対策書」「コーヒーインサイド」「コーヒー手帳」「ホ・ヒョンマンのコーヒースクール」「日本式コーヒーの授業」「ハンドドリップコーヒーが好きですか」など、さまざまなコーヒー関連の本があふれ出ている。販売量も問題ない。今年に入って教保文庫で買われたコーヒー関連の本は1万部を超える。
  • 毎経エコノミー_特別取材チーム=キム・ソヨン(チーム長) / キム・ビョンス記者 / キム・ボムジン記者 / ムン・ヒチョル記者 /キム・ホンジュ記者 / チョ・ウナ記者 / 写真=ヨン・スヒ記者 / イ・ボルム記者
  • 入力 2011-06-08 09:00:34