A. | 2012年、MBCの長期ストライキ突入により、『私たち結婚しました』(通称「ウギョル」)も一時は廃止の危機にさらされました。「カップルのストーリーがありきたりだ」というのがウギョルが持つ生まれつきの問題でした。ウギョル村は飽きられてきていた物語に新しい要素を加える意図で作られました。カップルの生活のほかにもコミュニティ内で起こる様々なことをカメラに収め始めたのです。 ウギョル村は話を多様化させることには一役買いましたが、一方で結婚の価値を模索するというウギョルの趣旨は薄くなり、シチュエーションコメディに近いコミカルな恋愛モノに転落したという評価を受けることになります。 ウギョルに登場したカップルが、ぎこちない出会いで始まり、現実と乖離したイベントの乱発を経て決別し、それぞれの生活に戻っていくという流れが永遠と繰り返されます。製作陣は、仮想結婚が実際の恋愛に、さらに結婚に続くことを切に願っていました。このような希望を持ってキャスティングもしたのです。 テミンとナウン、ユンハンとイ・ソヨンカップルが降板する最後の回に「うまくいくといいね」という字幕を入れたのも同じ脈絡から理解することができます。 それでは、現在も続いている4期(シーズン4)のカップルを振り返ってみます。 ■ 4期メンバー ▶ ジュリアン・カン(タレント)とユン・セア(女優) 典型的な国際結婚カップルの姿を見せてくれた。ジュリアン・カンは愛情表現が少ない方だが、他の出演者に愛嬌のふりまき方を学びたがる場面も。ウギョル村の合同新婚旅行でジュリアン・カンのスタイルが光を放った。ビーチで服を脱ぐと、撮影中にもかかわらず見物にくる地元の女性がジュリアン・カンのお尻を触っていくという突発事故も起きた。 ▶ ファン・グァンヒ(ZE:Aのメンバー)とハン・ソナ(Secretメンバー) 会うやいなや口喧嘩を始め、「愛と戦争カップル」というニックネームを得た。グァンヒは人形も準備して、空港で写真を撮るなど、相手のためにイベントを行ったが、相次いで失言をしてケンカをする口実を提供する。何でもないような事で口喧嘩をしていたのに、突然お互いを賞賛したり、いたずらをするなど、1年ほど一緒に暮らしたカップルのような雰囲気を見せた。視聴者に最も現実的な(?)カップルだという評も聞いた。 ▶ イ・ジュン(俳優)とオ・ヨンソ(俳優) イ・ジュンはチャジャンミョンを食べるときにタンスユクまで注文してしまっては、あまりにもお金がかかるのではないかと迷うケチな姿を見せた。オ・ヨンソはトカゲを見ても可愛いと言う恐ろしい(?)女性であることが明らかになったが、イ・ジュンはギャップのある魅力的な女性だと喜んだ。オ・ヨンソとイ・ジャンウの熱愛説がでて、早期に降板した。 ▶ チョン・ジヌン(2AMメンバー)とコ・ジュニ(俳優) コ・ジュニが6歳ほど年上のカップル。チョン・ジヌンは若い年齢にしては相手をよく気遣い、コ・ジュニは大ざっぱなホダン女優の姿を見せる。カップルのコンセプトはキュートな年上の女性と兄のような年下の男だ。コ・ジュニがあまりにもアイドル歌手が好きで、他のアイドル歌手についてよく言及し、ジヌンが嫉妬をしたりした。ジヌンの誕生日パーティーに、ニコル、キー、ミルなどが来ると、彼らに囲まれたコ・ジュニが平常心を保てない状況になったりもした。 ▶ チョ・ジョンチ(歌手)と チョンイン(歌手) 11年間、恋愛をしてきた実際のカップルで、ほど良い倦怠感を見せてくれる。二人はそれぞれ別々に行動しながらも、ゆったりと食事を楽しむなど、長い間交際してきた恋人だからこそ見られる独特の雰囲気を漂わせた。しかし、左耳の聴力が弱いチョンインのためにチョ・ジョンチがいつも彼女の右側にいるなど、意外にも細やかに気を使う姿を見せた。 2013年11月、婚姻届を出し、ウギョル出演カップルのうち、初めて実際に結婚にゴールインしたカップルになった。 ▶ イ・テミン(SHINeeメンバー)とソン・ナウン(A-Pinkメンバー) ウギョル史上、ファンから最も熱い攻撃を受けたカップルだ。ウギョルのホームページに公開された映像でテミンのドッキリカメラにソン・ナウンが失望感を吐露して涙を流すと、女性スタッフが「(テミンは)犬コロだな」と悪口を言い、ネチズンらの非難を買った。制作陣は「女性の立場から慰めるために無意識のうちに出てきた言葉で、きちんと確認せずに公開して申し訳ない」と謝罪したが、SHINeeのファンの怒りをなだめることはできなかった。 ▶ ユン・ハン(作曲家)とイ・ソヨン(女優) ぎこちない雰囲気を破るためにユン・ハンが冗談を言っても、イ・ソヨンはユン・ハンの笑いについていけなかった。ユン・ハンはピアノが上手なだけでなく、料理なども上手で、男性の視聴者たちの公憤を買った。(芸のない俺たちに、どうしろと言うのか、と)ウギョル村にある新居のインテリアをしながら、肩車をしたり、手でハートを描くなどの甘い時間を送ったのち、ユン・ハンは手を震わせながら実際に告白するように告白した。「本当に交際してはどうか」という言葉に対してユン・ハンは慎重に否認し、本物に付き合っているような妙な雰囲気が感知され始めた頃、出演が終了した。 ▶ チョン・ジュニョン(歌手)とチョン・ユミ(女優) チョン・ユミは自分の車を「エリザベート」と呼び、チョン・ジュニョンはユミに「ポカ」というニックネームを付ける4次元カップルだ。誕生日は2日しか違わず、両方ともH.O.Tのファンで、男は部屋でゲームを楽しむ一方、女はロッククライミングとマラソンが趣味とう多様さを見せた。夫婦のルールを定めながら、「1時間のゲームに30分の運動」という条項が入っており、最終的にはチョン・ジュニョンが嫌いなマラソンレースに参加した。 買い物に行った際にチョン・ユミは、おもちゃコーナーでピコピコハンマーを手に取り、後に「付き合ってから時間のたった人だったら、一発殴っていた」と言いながら密かに過激な一面も見せた。夫婦のモットーは、チョン・ジュニョンの「勝手に生きよう」とチョン・ユミの「基本に忠実にしよう」を合わせた「勝手に忠実にしよう」だ。 ▶ ウヨン(2PMメンバー)とパク・セヨン(タレント) 愛嬌を振りまくウヨンと大ざっぱな性格のパク・セヨンにより、男女の役割が変わったカップルだった。最初の出会いから最後まで緊張感を解くことができず、特別なイシューを作ることができなかった。仮想結婚式でもファンの目を意識したウヨンがセヨンの手を握らないなどしたが、後に謝罪した。 ▶ ナムグン・ミン(俳優)とホン・ジニョン(歌手、タレント) グンジンカップル、またはナモンカップルだ。バラエティに出演すると弾ける歌手ホン・ジニョンと物静かなナムグン・ミンは似合わないだろうという偏見を破って、ウギョルに新しい風を巻き起こしたカップルだ。ホン・ジニョンはタッパルのお店での最初の出会いから「なんでここ出てきたの?私は結婚しようと思って」と直球を投げ、率直さを見せた。 初期にはナムグン・ミンが恋愛学博士のホン・ジニョン(実際には、朝鮮大学貿易学博士)のアドリブに戸惑う姿を見せるが、徐々にナムグン・ミンの率直な言葉にホン・ジニョンの耳たぶが赤くなったりと、恥ずかしがる女性の姿を見せるようになる。 ナモンカップルが幻想的なケミを見せてくれたシーンは、軍隊訓練所で行われたモンキーブリッチ(3本のロープでできた橋)を渡るミッションを遂行する場面だ。11メートルの上空に渡されたロープの上を最初に渡ったナムグン・ミンが、高所恐怖症でビクともできず、泣きそうになっているホン・ジニョンが諦めようとすると 「ジニョン、僕が行くよ」とロープの上を一気に走って彼女のもとに行き、手を握って後ろ向きに一緒にロープを渡った。ホン・ジニョンはこの場面について「人間ナムグン・ミン!夫ナムグン・ミン!本当に本当に惚れた」と表現し、ナムグン・ミンも「僕を信じてついてきてくれるんだな、最後まで行けるな」と言い、多くの独身男性の心に火をつけた。 ▶ ホン・ジョンヒョン(俳優)とユラ(Girl's Dayのメンバー) ジョンアカップルだ。シックな男性と陽気な少女の組み合わせ。Girl's Dayはバラエティ番組に出演するたびに女性に悪口を言われるため、ウギョル出演を控えて心配する声が多かったが、女性の視聴者の反応もそれなりにいい方だった。ユラは結婚式の後、ジョンヒョンのRCカーを水に落としてしまうが、既存のものよりもサイズが大きいものを新しく買った後、「水に落ちてしまって大きくなった」など天然ボケを見せたりもした。 ホン・ジョンヒョンはウギョル出演後、ユラのファンクラブに参加、ガールズデイのファンクラブにも参加し、食品・衣料品のプレゼントを贈ったり、1人ファンミーティング、公開放送への参加、アルバム購入などをして、ガルドク(ガールズデイのオタク)となった。おかげで、2014年のガールズデーの単独コンサートではガールズデーのファンから「ホン・ジョンヒョン」連呼を受けたりもした。 放送局に向かう車の中で数回に渡る駆け引きの末、ユラはジョンヒョンに頬へのキスをもらったが、「手を一度でもいいから握ることが願い」の6万7千人のガールズデイのファンはジョンヒョンの駆け引きが最後まで理解できなかったことだろう。 ▶ ソン・ジェリム(俳優)とキム・ソウン(女優) ソリムカップル。各自が飼っていた猫の名前をとって「オルラパパ」と「クニママ」とも呼ばれる。ミッションカードが必要ないほど仮想結婚に精通している様子を見せる。最初の出会いで、ソウンが相手の男性に応じてハイヒールからヒールのない靴に履き替えると言うと、ジェリムは「7センチのインソールを入れた」と言ってソウンの口を塞いだ。下心の見える、若干鳥肌の立つようなR15を脅かす果敢なスキンシップが人気を集める要素だ。「編集でスキンシップのレベルを調節している」というPDの言葉に一部のファンはR18で、深夜の時間に特集編成するように要求をしたりもする。 ▶ ヘンリー(Super Junior-Mのメンバー)とキム・イェウォン(ジュエリーメンバー) 暴言騒動で波紋を起こしたせいでイェウォンの降板が予想されていたが、ヘンリーが苦しんでいるイェウォンを包み込む雰囲気で放送を続けている。ヘンリーはイェウォンに「お前、2015年の最高の流行語を作った」と言い、イェウォンを笑わせた。 ▶ イ・ジョンヒョン(CNBLUEメンバー)とコン・スンヨン(女優) ギターの勉強をしたいスンヨンの言葉にジョンヒョンは「新居に入ったら地獄のレッスンを行う」と言う。「できないとまさか殴ったり、怒ったりするの?」という言葉に「殴ったとしても唇で殴る」と笑って見せる。最初からお互いの似たような姿に引かれた二人は、携帯電話も同じところが壊れたことを確認する。 ▶ 「ウギョル」シリーズの記事 ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(第1期 / 全4期) ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(第2期 / 全4期) ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(第3期 / 全4期) ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(第4期 パート① / 全4期) ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(第4期 パート② / 全4期) ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(第4期 パート③ / 全4期)(←現在出演中のカップルはこちら) ・「私たち結婚しました(ウギョル)」歴代カップルを振り返る(世界版 / 番外編) |